七十一皿目 ページ22
.
「�狄憾�い�瓩修譴�君の料理にはある！！その強力な武器をこれからも遠月で大事に磨きたまえ。その3枚のコインは、君らの未来に対する投資だ＿＿」
「なんか…助かったみてーだな。良かったな、
田所！」
「っ……！」
涙をぽろぽろと流しながら、近くにいた私に飛び付く。そんな彼女の背中を叩き慰める。
良かった、これでフランスに行くことを免れた。
「よ、…よかったっ…！本当に良かったよぉお…！！私のせいで2人が退学に…離れ離れになっちゃうとこだったぁあ…！！！Aちゃんがフランスに行っちゃったら創真くんが、」
「わぁああ！！！田所！！一旦落ち着けよ！なっ？」
『…？私が行ったら幸平が何なの？』
「何でもねぇよ！気にすんな。」
ははは、と誤魔化す幸平に、まあいいか。と考えるのをやめる。こいつが可笑しいのは今に始まったこと
じゃない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
解散となり、本ホテルへと戻るため外へ出る。
時刻はすっかり夜になっていた。
スマホを見ると、寮生メンバーから大量の着信履歴があった。
あまりの多さに少し背筋に寒気が走った。
「あわわっ…悠姫ちゃんたちからの着信がたくさん……！」
「先に部屋に戻って顔見せてやれよ。Aも田所と
帰ってやれ。俺はゆっくり帰るから。」
「うん！い…急いで言ってくるね！
行こうAちゃん！」
『…………。』
緩い笑みを浮かべる彼に少し違和感が募る。
そんな彼に創真くん、と田所さんが声を掛けた。
「本当に…ありがとう。わたし…この恩を絶対に
忘れません！」
「…みんな心配してる。早くいきなっ…」
手を振る彼を見て、彼女は小走りでホテルの帰り道に急ぐ。
「……で、お前はなんで残ってんの？」
『……私が何時どこへ行こうと私の勝手でしょ。』
「いや、それはそうなんだけどよ…」
早く田所んとこ行けよ、と急かす幸平をじっ、と
見つめる。そんな私が珍しかったのか、同じように
目を合わせてくる。
『……今日の幸平、』
「ん？」
「ほんのちょっとだけ＿＿カッコ良かったよ。」
「……！！！」
目を見開く彼にそれだけ、と伝え田所さんを追いかけた。
今頃私が居ないことに気付き慌てているだろう。
早く行かなきゃ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 98人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瑠璃(プロフ) - ララさん» そう言っていただけて嬉しいですー！！創真ってあんなにカッコ良いのになんで夢少ないんだ？と思って書き始めた作品なので、ぜひ楽しみにしていて下さい！ (2021年5月26日 1時) (
レス) id: 880d6fe888 (このIDを非表示/違反報告)
ララ - 創真夢はあまりないので、こんなにおもしろい作品ができて嬉しいです！今でも食戟のソーマ大好きなので、これからも応援してます！ (2021年5月23日 12時) (レス) id: 2591503767 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - リナさん» ありがとうございますー！！題名が大嫌いから気になるに変わりましたので、夢主の創真に対する印象もだいぶ良くなってきました！なので、そろそろかも？笑楽しみにしててください！ (2021年5月15日 11時) (レス) id: 880d6fe888 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - りんこさん» ありがとうございます！！これからもどんどん更新していきますので待っててください！ (2021年5月15日 11時) (レス) id: 880d6fe888 (このIDを非表示/違反報告)
リナ - 続編おめでとうこざいますぅぅ！！ 夢主と創真がいつ両想いになるのか毎日ドキドキしてます！更新頑張ってください！！！ (2021年5月14日 22時) (レス) id: c0c7d0b47a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瑠璃 | 作成日時：2021年5月14日 20時
