キミだけのお手伝いさん。

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夕食後のお皿を洗いながら今朝のことでいろんなことを考えていた。


テヨンさんは本当のテヨンさんじゃない。
私が知ってるテヨンさんは怖くて近寄りがたい人。





でもユウタさんやみんなが知ってるテヨンさんは…









「Aちゃん、今日テヨンと料理しとったな。仲良くやれた？」



ユウタさんがひょっこりと私の隣に来て話しかけてきた。



『あ、ユウタさん。はい…まぁ…』


「まだあかんか〜。テヨンはすぐ壁作るからな。特に女の子には興味なさそうというか…ファンの子にはニコニコしてるけど私生活だとほんまに無やから。」


『だから私にもそういう態度ってことですか？』


「う、うーん。どうやろ？」


『テヨンさんってどんな人なんですか？基本的に優しく接してくれるようになってるのはわかるんですけどなかなか気持ちを表に出してくれないからわからないんです…』


「それはテヨンに聞いてみたらいいと思う。気にかけてあげたらきっとテヨンも心開いてくれるはずだから。」


『ユウタさんはどうやって仲良くなったんですか？』


「んー、どうやったかな。俺ら同い年だし、同じ仕事してるやろ？だから自然とこうなったんだと思う。」


『そうですか…じゃあユウタさんとテヨンさんは仲良いんですね。』


「そうやな〜。良いパートナーって感じかな？」


『良いですね。だけど、ユウタさんでも韓国に来て困ったことがあったりするんですか？』


「それはテヨンやみんなが助けてくれるし、仲良くやれてると思う。でも…やっぱり日本が恋しいとは思うよ。」


『私も…お母さんに会いたいです。』


「せやな…俺も家族と会いたいな〜。でもこっちで頑張らあかんから。Aちゃんもテヨンと仲良くなれるように俺と一緒に頑張ろ？俺となら心配ないやろ？」


『…はい！頑張ります！』








その後も他のメンバーとは仲良くなれたかとか…たわいのない話をして盛り上がった。


ユウタさんはすごく私を気にかけてくれる。
本当に優しい人だ。


でも…




仲良く話しているうちに
ユウタさんも時々悲しい表情を浮かべる。





何か力になってあげたくても本心は本人にしか分からないから
何を言ってあげようか…
何をしてあげたらいいか…






ユウタさんに対しても
テヨンさんに対しても
私はずっとどうやって接していいのか分からなかった。

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