キミだけのお手伝いさん。

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A、元気にやってる？


母の声は落ち着く。
『お母さん、私も頑張ってるよ』
そう言うと優しい声でAなりに頑張りなさいよっていつもそうやって元気にさせてくれる。





韓国で働いている母から週に1.2回電話がかかってくる。


かれこれもう3年になる。
私のお母さんは韓国ドラマが好きで、韓国で仕事がしたくて頑張って勉強したり色々と仕事を探したけど本当にやりたかった仕事には就くことができなかった。
それでも何かやりたいと今のお手伝いさんの仕事に就いた。








私は高校3年になって1番大事な時期だ。
でも私はみんなとは違う。
お母さんの仕事ではお金が足りなくて大学は諦めた。




もう高校だって辞めてやりたいくらいだけど今まで楽しかった思い出は友達のおかげだから辞めてしまうとなんだかんだ悲しくなってしまう。
結局は仕事をしなきゃいけなくなる。
高校を卒業したら就職するつもりでいた。









いつものように母と電話を終え
お風呂へ入ろうとした時。









見知らぬ電話番号から電話がきた。









母は韓国から日本へ戻ってきた。
私は寝ている母のそばへ行った。





手を握ると母は目を覚ました。









「A？…なの？ここは…？」


『病院だよ、お母さん。』









母はついに倒れてしまった。
高校やめないといけない…お金が無い…
そんなことよりも母が心配でしょうがなかった。
せっかくあんなに頑張って韓国語の勉強もして1人でやってきたのに…









「ごめんね…」


『なんでお母さんが謝るの…私は大丈夫だから。元気になって早く治そう。』


「うん…優しい子だね…ありがとう…ありがとう…」









お母さんが一生懸命探してやっと見つけた仕事…
母の様態は過労による病気であった。
治るのにも時間がかかってしまう。








今まで頑張ってくれた母に恩返しをしたい。



でも韓国語話せないし、私が今からこんなことを言ったらきっと母はびっくりするだろう。

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