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チュンチュンッ
「ん…」
雀の声で目が覚める朝。こんな朝は久しぶりだ。
いつもは、お温さんに起こさr((温「ちょっとアンタいつまで寝てんのよッ!!!起きなさい!!もうアンタそんなにトロくて最終選別生き残れると思ってるのかい!?」
………
やはり今日もいつも通りの朝でした。
お温さんはいつも私をに罵声を浴びせながら叩き起す。
今日は最終選別に向かう日だし、もう最後かもしれないんだし、優しく起こしてくれるかな〜とかって思った私が馬鹿でした。
「ん、分かりました…!起きますから…!!」
いつも通り起きてご飯を食べて、支度をした。
温「あ、ちょっとお待ち。」
そう言ってお温さんが棚の引き出しから持ち出してきたのは、小さめな男物の服だった。
温「アンタこれ着て行きなさい。」
「へ、?」
そう言ってその服を押し付けられたので着替えてみたが、、、
私の今の格好は、まるで男の人のようである。
疑問でしかないです。
「あの、お温さん、なんで、これ、男の人が着るものでは…?」
温「はぁ〜…アンタ分かってないわね。確かにアンタはこの町の男全員に勝てる位の強さを手に入れたわ。でもね、最終選別にはアンタより強い人なんて沢山いるのよ。襲われたらどうするんだい。今回ばかりはアタシも助けられないんだからね。それにこれ、アタシがアンタの無事を祈りながら作った物だから、これを着ていればアンタはきっと大丈夫。」
そんな…鬼に襲われるならまだしも、、人に襲われるってことがありますか師匠…
でも、お温さんがすごく心配してくれているのが伝わってきたので、有難くこの服を着ていこう。
「お温さん……ありがとうございます…」
思わず泣きそうになると、視界が暗くなった。
温「これもちゃんと付けなさいよね。着てるものだけ男物にしたって意味がないでしょ?」
視界は暗くなったもののお温さんは見える。
「???」
どういうことだ?視界が…と思っていると
温「っ、アンタ本当に理解力ないわね!!お面よお面!!狐の!!」
「は!なるほど!」
温「はぁ…あんた本当に大丈夫かしら…」
狐のお面を外して見てみると
「わっ綺麗。」
とても綺麗な模様だった。さすが師匠。
「お温さん!ありがとうございます!」
温「ええ……ッほらもう時間!!早く行きなさい!」
「は、はい!」
そうして私は急いで家を出た。
温「っ…」
お温さんが少しだけ寂しそうな顔をしていたように見えた。
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絵宙(えそら) - 更新頑張ってください!いつまでも待ってますからね! (2020年4月3日 15時) (レス) id: 63faa5bcfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らいおん | 作成日時:2019年12月27日 13時