ぶりぶりっ子偽ってたのにバラされるとか聞いてねぇわ【2】

# ページ23

考えに考え抜いた結果、やはり文通で、と言う形になった




だが、そこからがまた問題でもあった





「…なんて想いを綴ったらいいのか…」



はっきり言って、恋文など書いたことはない




内容は愚か、書き始めすら分からない






だけど、そんなこんなと考えていても時間は、また1分、また1分と過ぎていくばかり




俺は中半投げやりな気持ちが出てきそうなのをグッと堪え、1文字1文字に頭を悩ませながら綴った






何時間経ったかは分からない




でも、時間をかけただけある文がかけた自信がある





これを自分の鎹烏に預けAの屋敷へ飛ばした




返事は勿論怖い



相手が見えない分尚更だ




もし、文が帰ってこなかったら？


もし、その場に有輝とやらが居て誑かしてたら？



変に嫌な想像だけが脳をよぎる




だけどもう送ってしまったことだし、考えていてもしょうがない



おそらくもう文は届いたんじゃないか？



俺とAの屋敷の距離はそう遠くない



もしかすると、もうそろそろ返事が返ってきてもおかしくはない




返事が返ってくるならばの話だがな






＿＿＿＿＿カァァ！！


「……………………早、いな…」





本当にかえってきたとは…

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