地の約束 (ページ10)

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鍾「あの時はまだ未熟で冷静ではなかった故、適切な判断ができなかった。全て俺が招いたことだ。謝って許してもらおうなんて思っていない」

『…吾輩は、誰かから認めて褒めてもらいたかった。昔は皆感謝して敬ってくれたが、今ではもう誰1人とて吾輩に話しかける者はおらぬ。ありがとうと言ってもらうと「あぁ、吾輩の苦しみと頑張りは無駄ではなかったのだなと思えた』

龍の鱗が剥がれ落ち、1人の人間が出てきた

龍の細長い角があり、太く長い尻尾がついたままだったが

人の姿になったAは力無く地面に座った

『だが、もう良い。期待などもうしておらん。モラクス、吾輩を殺すか？今回ので何人かの命を奪ったはずだ。正確には数えておらんかったが』

鍾「それはまだわからないだろう」

魈「避難が完了しました。死者はおりません」

『ははｯ、そうか、誰も死んでおらんのだな、よかった…』

Aは下を向いたまま動かなくなった

魈「A様」

鍾「寝ているだけだ。憎くても大事な璃月の民を殺さずに済んだからな、安心して気が抜けたんだろう」