地の約束 (ページ15)

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Aは眠っている間ずっとうなされていた

きっと、昔の夢でも見ているのだろう

見ないでほしかった…

『…モラクス殿、今の貴方の目には、吾輩は映っていますか…』

鍾「！A！起きたのか！！よか、った…」

手が温かいのを感じ、見てみればモラクス殿の手が繋がれていた

ずっと、握っててくれたのだろう

『吾輩は、今思えば昔の貴方はただ不器用なお方だと思う。当時の吾輩にはまだ分からなかっただけだった…』

不器用なお方だから言葉も行動も冷たかったのだろう

だが、冷たさのある言葉や行動の裏にはきちんと優しさが含まれていた

今だって、手を握ってくれてる

鍾「本当に、すまなかったと思っている」

『いえ、過ぎたことは気にしません。気にしたって、過去に戻れるわけではないので。今を見つめ、未来を願うことしか』

鍾「お前はよく頑張った。もういいのだぞ」

『それは、どういう…』