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鍾「A…」
俺がAと出会ったのは璃月ができてすぐのことだった
まるで瑠璃百合のように美しく可愛らしい子だった
璃月から生まれた存在というだけで興味をくすぐられた
だからずっと遠くで様子を見ていた
Aの正体が何なのか気になって仕方がなかった
骨は岩ででき、肉は土、水や草も全て璃月のものが混ざってできた存在だと知った
そして自分の手の内に置いておきたいと思った
どうすればAが俺のとこにいてくれるか
Aを土地神として契約させ、俺の近くに置かせればいいと考えた
Aを俺の近くに置くことはできたが、当時の俺は上手くAを愛せなかった
愛という意味は知っている
だが、相手を愛すのは難しかった
こんなのは言い訳に過ぎない
今でも忘れられない
あの時のAの絶望しきった顔が瞼の裏に焼き付いていて離れない
ずっと後悔していた
もっと上手な返し方ができたはずなのに
口は素直に動いてはくれなかった
もう俺は神ではなくなった
全ての契約も無くなった
せめてもの償いだ
これで少しはAが楽になってくれることを願う
ベッドで寝ているAが起きたときには楽になっていることを
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作者名：海百合クラゲ | 作成日時：2023年8月13日 7時
