地の約束 (ページ12)

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人の負は地を穢すなんて、よく言ったもんだ

吾輩は人の負の受け皿にもなったのだ

土地神にとって民は我が子のような存在

“守る”と言う言葉には色んな意味も込められていたらしい

それも知らずに吾輩は契約をした

契約をする前、璃月は言った

「契約を破ってはならない、破ったら大変なことになる」

と

だから吾輩は何があっても契約は守ると誓った

璃月は満足そうに笑った

そしてその日、璃月と吾輩は1つになった

璃月が発展して行くと建物が増え、人も増えた

まだ地上で過ごしていた頃だった

隣に咲いている瑠璃百合を撫でながら工事の様子を眺めていた

体が重くなり、何故吾輩はこんな契約を…と思うようになった

もう慰めてくれる璃月はいない

唯一の助けは吾輩を慕ってくれる民だった

ありがとう、と言ってもらえるのがどれほど嬉しかったことか

『吾輩もだ、吾輩のことを慕ってくれてありがとう』

なのに、みんなはもう吾輩のことを忘れた