ボーダー？ネイバー？なんだそれ【3】

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（一人称）の記憶にある織田作の声に全部当てはまっている

もしかして本人？

いや、織田作はもう死んだ

本人がかけてくるなんてことは無い、絶対に

となればやはり偽物

織田作の声の特徴によく似た、誰かの声

『織田作じゃあ、無い、よね？』

本人なら嬉しいよ

でも、怖い

呪いをかけたのは織田作だから

パッと（一人称）の目の前に現れたらきっと呪いの言葉しか吐かないだろう

とても怖い表情で

『電話をかけたら、出てくれるかな？』

試しに織田作に電話をかけてみた

4回目でやっと出た

『も、しもし、織田作？』

《ぁあ、俺、だ織田、作、之助だ》

音は途切れ途切れでよく聞こえないが、確かに織田作の声だ

『本当に、本当に織田作なんだよね？！』

《すまん、が、時間がな、い。俺の話を、聞、いて、くれ》

『わ、分かった』

《次、の、任務は、必ず探、偵社の近くの川に、行け。お前を待っ、ている人がい、る》

『分かった、探偵社の近くの川だね』

《それ、と、俺は、お前を呪っていな、い。これか、らも、ずっと。俺は此処から、見守っている》

涙が出て、言葉が喉でつっかえる

『うん、うん…』

《頑張れよ、A》

そう云って通話は終わった

8月の、蒸し暑い深夜2時の出来事だった

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