【ツイステ】行こうぜわんだらん【〇〇しないと出られない部屋】 (ページ4)

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廊下を走る優等生（仮）ページ4

授業が終わると、私たち3人は約束でもしていたかのように集まった。

話を切り出したのはエース。

「なぁ、話さなくてもわかるだろ。お前達のその反応じゃ。」

もちろん、出られない部屋のことだろう。やっぱり夢ではなかったんだ。

「あぁ。しかし、自分たちが標的になるとは。」

デュースはうんうんと唸る。

「しっかしさー、よく出来てるよな。あのユニーク魔法｡噂によると毎回お題が変わるってさー。」

エースは背もたれに寄りかかる。

「それ本当にユニーク魔法か？」

デュースは不思議そうな顔をした｡どんな顔しててもまじでかわいいな君は。

「でもユニーク魔法じゃなかったとしたら、本当になんのためにやってるんだろう。」

私がそう言うと、デュースは確かにと相槌を打つ。

「フナ！ユウ、あの部屋に行ったのか？」

隣で話を聞いていたグリムが声を上げる。どうやらグリムも知っているらしい。

なんだか意外だ｡

私はグリムに尋ねる｡

「うん。出られない部屋。グリムも知ってるんだ？」

「あったりめぇだゾ！そうかー、ユウもついに行ったのか！」

グリムは何故だか笑顔だった。

そんないいもんじゃないって…｡まぁでも合法的にイケメンたちに抱きつくことができたしﾃﾞｭﾌﾃﾞｭﾌ｡

そこで私は思った。

そう言えば、グリムも近くにいたのになんであの部屋に召喚されなかったのだろう。

まぁ、どうでもいいか。私は考えることをやめた。

頭使うと疲れちゃうしね。

「ま、一回その部屋に入ったからこれからはもう大丈夫だろ。」

エースが腕を組みながらこう言う。

「そうだな。2回以上入った人なんて聞いたことがない。」

デュースも安堵していた。

「確かに。じゃあもう心配する必要はないかな？」

私も続けて言う｡

「てか次移動教室じゃん！時間やばいって！」

エースが時計を見ながら言った。

本当だ、走って移動したらギリギリ間に合うくらいの時間だ。やばい！

「2人とも走ろう！」

デュースが真っ先に廊下を走っていく。おい優等生！

まぁそんなこと気にしている場合ではない。授業に間に合わないといけないのだ。

次の授業が始まると、私達は出られない部屋の存在なんてすっかり忘れていた。

魔法が原因で何かが起きるなんて日常茶飯事だしね。

しかし、私…いや、私達は油断していた。

これは、前例がなかっただけだったんだ。