10話 ページ10
「そうなんだ…」
私が怪異だと伝えると気まずそうな顔をする寧々ちゃん
「そんな顔しないで寧々ちゃん。
別に私記憶ないし何も思うことなんてないのよ?」
「「え…?」」
2人は驚いた顔をした
そんなに驚くことかしら…?
「意外と記憶が無い怪異はいるのよ?それこそ低級霊は自分が何者か分からないまま欲求を満たすと彼岸に行ってしまうし、」
まあ、私も自分が何者か分からないのだけどね
この言葉を言うことは何故か出来なかった。
え?なんで言えなかったのかしら…
「A…?大丈夫か?」
私が急に黙ったからか不思議そうに見てくる光くん
「…大丈夫だよ、光くん。
寧々ちゃんもそんな顔しないでよ、せっかく可愛いんだから」
一気に顔が赤くなる寧々ちゃん
人に言い慣れてないのかな?可愛い
「寧々ちゃん顔あかーい!かわいー」
私が茶化すとどんどん顔が赤くなっていく。
寧々ちゃんは顔を手で覆って何かブツブツ言ってて
光くんはなんかオロオロして寧々ちゃんの事見てる。
本当に面白いね。
私も生きてたら、ちゃんとニンゲンとして友達だったら
こんなひとりぼっちじゃなかったのかな…
「まぁ、結局変わらないか」
この世界が虚しく感じるのは
29人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シロツメクサ | 作成日時:2022年3月3日 22時