【今日から俺は！！】軍神かぐや (ページ19)

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「あ♡りんご飴♡
げ！かき氷もあるじゃないか！

りんご飴の隣にかき氷の屋台があるのは罪だよな…
どっちにしよう…」

こういうときに限って
意外と優柔不断らしい。

ぎゅうぎゅうに並んだ屋台。
さっきからAはりんご飴かかき氷かで
ずっと頭を悩ませている。

「そんなに悩むなら二つとも買えばいいだろ。
片方食べてる間、もう片方持っといてやるから」

「相良…！なんていいやつ…！」

まるでおもちゃをもらったときの子どもだ。
目、きらきらじゃねぇか。

「おじさま！いちご味ください！」

片手に小銭を握りしめ、
にこにこと屋台のおっさんに声をかけている。

おじさまって。

かき氷買いに来たキッズたちが目を丸くして
お前のこと見てんぞ。

こっちが恥ずかしいわ。

無事にかき氷とりんご飴を確保し、

「溶けたらかき氷じゃない！ただのシロップだ！」

と、りんご飴を俺に持たせかき氷を食べ始めた。

「やっぱ夏はこれ食べないと始まらないよな」

しゃくしゃくと嬉しそうに食べる姿が
かわいすぎてむず痒い。

わざとか無意識か、
Aはそういうことをけしかけるのが上手い。

「ほら、相良。あーん♡」

目の前に突き出されたのは
ストローのスプーンにちょこんと乗ったかき氷。

「…は？」

「りんご飴持ってくれてるお礼だ」

「こんなに人通りが多い場所でか？」

「何だ、そんなこと気にしてるのか。意外と乙女だな」

「うるせぇよ」

「ほら早く、溶けるぞ」

このままこうしてるわけにもいかねぇし、
何よりこいつのご機嫌を損ねると厄介だ。

仕方なく指示に従うと
冷たい甘さが口の中に広がった。

「よしよし♡いい子だ」

「…満足かよ」

「ああ。照れてるレアな相良が見れて満足だ♡」

俺はお前の照れてる顔が
見てぇんですけど。