無気力少女の旅 (ページ34)

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アリババが迷宮攻略してから3週間がたった。

だが、まだアラジンは帰ってきていない。

アラジンは一体どこへ転送されたんだろう…。

「Aさん！」

『！モルジアナ』

あの時アリババが話していた元奴隷のモルジアナ。

モルジアナは町の郊外に転送されていたらしい。

迷宮攻略した数日後に町に訪ねてきた。

そのときにたまたま私に最初にあったため、

今では普通に仲のいい友人だ。

『どうしたの？』

モ「この本はどこにしまえばいいでしょうか」

『ああ、それは全部同じ作者だからあっち』

モ「ありがとうございます」

お辞儀をして本を抱え仕舞いに行くモルジアナ。

今ではアリババが迷宮でのお金を使ったから

元奴隷たちはお金を貰って働いているらしい。

モルジアナもその1人だ。

お人好しの黄色いツノ頭め。

きっとこの町にいるほとんどが感謝してるだろう。

あれからアラジンが戻ってくるのを待つため、

私とアリババはここチーシャンにいる。

私は少しでも｢働く｣というものがやってみたくて、

少しの間やらせてもらっている。

おかげでモルジアナと仲良くなれたし。

アラジン、早く帰ってこないかな…。

なんて思いながら図書室の整理の仕事をしていた。

アリ「A！」

『！アリババ』

アリ「頼みがあるんだ」

『？なんだ？』

アリ「アラジンが来たら_________________」

『なんで？』

アリ「今は言えねえ。けど、いつか絶対に話す」

じゃあな、と言ってアリババは部屋に戻った。

その時のアリババは

何か覚悟を決めたような目をしていた。

そんなアリババに私は…

何も言い返すことができなかった…。