新人教師 ページ38
せっかく沖田と仲良くなれたと思ったのに、私と沖田の間にはなぜか変な空気が流れてしまい、謝ってもそれはなかなか消えなかった
近藤さんには大丈夫だよと言われたけど、全く大丈夫じゃないのだ
少し気分転換に、授業を初めてサボって学校の中を歩く。
あまり来たことのなかった中庭に向かうと、スーツを着た外国人男性が、ベンチに座って分厚いファイルを読んでいるのを見つけた
こちらに気づいた外国人はニコリと笑い、私は頭を下げる
『Hi, are you a teacher of this school?』
自然とでた英語に、やはり私は英語はできるんだと冷静に考えながら近づいていく
「not yet. I'm gonna teach 3rd year English from tomorrow. My name is Steven. Nice to meet you 」
『Oh I see. my name is 』
「天野Aさん、だろ?」
『・・え?』
「ちょうど3年の生徒の名前を覚えようと思ってこのファイルで予習してたんだけど、君の顔写真と名前さっき見たから覚えてた」
流暢な日本語を話すスティーブン先生に私はあんぐりと口を開けた。
ス「あはは、驚いてるね。僕はこれでも日本語は喋れるんだ。それより、英語綺麗だね。帰国子女?」
『はい、そうです。今の時期に新しい英語の先生って珍しいですね』
ス「うん。そうなんだよね。でもちょっとした事情があるらしよ。
それより、授業はサボり?」
『うっ・・はい』
ス「ははっまあたまにはいいんじゃないかな?
でも僕の授業でサボりはダメだよ」
外国人はイケメンだ。そんな人がこんな笑顔をしたら、ファンがつきそうだ。
ま、私はならないけど。
『はーい 』
銀「おーい、そこで堂々とサボってる奴。なに新人教師と仲良くなってんだ。早く教室戻ってこい」
『げっ』
中庭は、3Zの教室から丸見えで、教室の窓からぺろぺろキャンディーを食べてる先生が顔を出して私を呼ぶ
『okay I gotta go.nice talking with you 』
ス「nice talking with you too. see you tomorrow」
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教室に戻った私は、ネチネチと銀ちゃん先生に嫌味を言われたがそれはあの新人イケメン教師をライバル視しているに違いないと解釈し、普通に席へ戻った。
中庭を見れば、今は電話している新人教師、スティーブン。
初対面で感じのいい人だったけど、あの時、どこか私は居心地の悪さを感じていた
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愛美(プロフ) - カルピン☆☆さん» ありがとうございます!!更新頑張ります (2018年8月6日 14時) (レス) id: a19c0604ca (このIDを非表示/違反報告)
カルピン☆☆(プロフ) - この作品好きです!!更新楽しみにしてます! (2018年7月25日 14時) (レス) id: cd957b2a21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛美 | 作成日時:2018年7月18日 22時