ブラックとラテと(短編集) (ページ1)

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夜道コンビニ(Toa.S) ページ1

連日溶けそうな暑さの8月
同級生の斗亜と同棲を始めて初めての夏

夕飯を終えてアイスを食べようと思い冷凍庫を見るとそこには冷凍食品だけで

｢斗亜〜、アイスなくなっとるから買いに行って来るけど斗亜アイスいる〜？｣

斗亜｢なんでこんな夜にAひとりで行こうとしてんの！危ないやろ、一緒に行こうや｣

｢まだ22時だよ？｣

斗亜｢危ないもんは危ないんです、いくで｣

と強制的に手を引かれ鍵とスマホだけを持ってダル着で家を出た

｢あっつ〜、｣

斗亜｢ほんまやな、こんなん溶けちゃいそうやな｣

なんていいながらぎゅっと繋いだ手は離さない斗亜

近所のコンビニと言っても歩いて5分くらいかかる距離でこの暑さでは短距離でもじんわりと汗が滲んでくる

｢斗亜、手繋いでて暑くないん？首元汗かいとるで｣

斗亜｢うーん、Aとやったら暑くても平気やわ！｣

なんて可愛い笑顔を見せてくるから思わず下を向いてしまう

斗亜｢あ、照れちゃった？笑｣

｢もー、照れてへんから！笑｣

住宅街の夜道に聞こえる私たちの控えめな笑い声とサンダルのペタペタという音が心地いい8月の夜