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( さくら side )
茅野「私はこの手を離した…だから、だから澪奈は、」
────────────死んだ
そう、言おうとした時だった。逢沢くんが私の言葉を遮った。
逢沢「自分を責めんなよっ!!!」
茅野「……先生も、そう言ってくれた」
思い出すのは、先生が中尾くんを刺して、私にパソコンを持ってこいと伝え、Aを連れて行ったあの日。
一旦戻った私だったけど、やっぱり言うべきだって美術室に戻った私は真実を伝えようと先生と向き合った。
“柊「お前は一旦中に入ってろ」”
そう、Aにそう言いAを外させた先生に私は伝えた。
“茅野「澪奈が屋上から飛び降りた日、一緒にいたのは私なんです。私が澪奈を殺したんです!!」”
だけど先生は首を振った。
“柊「景山が亡くなったのはお前のせいじゃない。」”
“茅野「違います、私なんです!!」”
“柊「……景山を死に追い詰めたのは別の理由だ。例えお前があの場で助けていたとしても、彼女は同じ末路を辿っていたかもしれない」”
“茅野「どういう、ことですか…、」”
“柊俺を信じて、この10日間を過ごすんだ。お前自身で答えを探せ。……この事件を、最後まで、見届けるんだ”
そう言ってAの待つ準備室の中へと入っていった先生の後ろ姿を見ながら私はずっと思ってた。
違う。違うんだよ、先生。本当に私は、澪奈を殺したんだよ。
茅野「今、先生がやろうとしてることは澪奈が飛び下りた原因を明かすことで、手を離した私の気持ちとは別のこと」
Aの目が、だんだんと冷たくなっていって、それが痛いほど突き刺さってくる。
茅野「……先生は、それで私の気持ちが晴れると思ってるかもしれないけど……私の罪は、消えない」
でも、まるでAの視線が“だから?”って言ってるみたいで苦しかった。
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Lemon!?(プロフ) - こんなに素敵な作品を作っていただいてありがとうございました!!号泣してしまいました(笑)ストーリー性とか人間らしさとか夢主ちゃんがしっかり思いを伝える所とか命の大切さとか、この作品で様々なものを学ばしていただきました!本当にありがとうございました!! (2022年9月18日 6時) (レス) @page49 id: 1d8fe9d267 (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - ありがとうございました!ずーっと号泣してました笑この話を見てドラマを思い出しましたこの小説をいろんな人に見て読んでもらいたいと思いますこの小説を見たら誹謗中傷がどれだけ最悪のことかその一言でどれだけ人を傷つけているかわかるのでみんなに読んでほしいです (2020年11月30日 1時) (レス) id: 15fe2f62ff (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - ありがとうございました!ずーっと号泣してました笑この話を見てドラマを思い出しましたこの小説をいろんな人に見て読んでもらいたいと思いますこの小説を見たら誹謗中傷がどれだけ最悪のことかその一言でどれだけ人を傷つけているかわかるのでみんなに読んでほしいです (2020年11月30日 1時) (レス) id: 15fe2f62ff (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - 素敵な小説をありがとうございました!お疲れ様でした、これからも他の小説更新など頑張ってください!長文失礼しました! (2019年3月26日 16時) (レス) id: db7ab848e3 (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - 完結おめでとうございます!終わってしまうのが本当に寂しく、、最後の最後まで泣かせていただきました!そして、最後に申し訳有りません、、あとがきの前のラストページの最後の()内、闇へようこそ、が 闇へようそこ になってましたよ! (2019年3月26日 16時) (レス) id: db7ab848e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラベン | 作成日時:2019年3月3日 19時