3年A組の、闇へようこそ 3幕

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『魁皇高校の先生の写真と写真の人数分の磁石ちょうだい。確か用意してたよね？』

柊｢あぁ、そういえば置いてこなかったな｣




用意していたものを受け取りありがと。と言って教室へ戻るAはドアの前で一度立ち止まった。、




柊｢どうした｣

『あの時、蹴ってごめん』

柊｢は？｣

『……覚えてないならいいっ！』




そう。あの時気が狂っていたとしても柊のお腹を思いっきり蹴ってしまったことを少しは後悔していた。




柊｢……別にいい｣




出て行こうとしてドアが閉まる寸前にそんな声が聞こえた。




柊｢真正面からぶつかり合って傷付け合って、反省して悔やむ。……それが教師の役目だ｣




パタン、と閉じる前にそう言った柊の言葉はしっかりとAへと届いていた。

教室へ戻ろうとすると美術室の入り口で茅野と鉢合わせになった。




茅野｢あ、A｣

『ん？どうしたの？』

茅野｢先生、準備室？｣

『そうだけど……もしかしてこれのこと？』




先生から預かったクリアファイルを見せるとしきりに頷く茅野。




茅野｢あ、そうそれ！Aも？｣

『そう。みんなにアンケートでも取ろうかなーっ』

茅野｢じゃあ私やるから！Aは座ってていいよ｣




やっぱりさくらって根っからの学級委員長体質なんじゃ…っていつの間にか無くなっていたクリアファイルに驚いた。




『ま、いっか』




みんなの前にわざわざ立つのめんどっちぃし。って思うAなのであった。






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