7、眠るように ページ7
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子供がひとり車に轢かれた、
事故の目の前で、轢かれた子供に瓜二つな子供がひとり呆然としてその光景を目の当たりにしていた。
救急車のサイレンが遠くの方からして
通行人が血相を変えて、その現場を見つめる
私はそんな人集りのように
目の前のことをただ見てるしかなかった
……
信号を走って渡るふたりの子供
ひとりは信号を渡りきれたけど、もうひとりは
途中で転んでしまった。
転んだ子の所に、渡りきった私は駆け寄ろうとした
でも大きなブレーキ音と、誰かの悲鳴が
私の体を引き止めて
その数秒後、
目の前で弟は真っ赤になって倒れていた。
しばらくして
救急車やパトカーが駆けつけた
真っ赤な弟をタンカーに乗せて救急車の中へと運ぶ
生々しいとてもリアルな夢を見ているような感覚
それが現実だって理解出来るまでに時間が掛かった
警官の人が、何があったのと問い掛けてくるが
そんなの言葉にできなかった。
あの一歩踏み出そうとして、体が硬直してからの数秒で、目の前で最愛の弟が帰らぬ人となった
まだ小学生だった私はそのことを受け入れられなかった。
父さんが警察署まで迎えに来てくれた
母さんは空につきっきりらしい
後日また伺いますと警察の人はそう言って
私は父と一緒に車で病院に向かった
まだ覚めない夢をみているように
ふわふわとした頭で手術室の手前で母に会った
ぼろぼろと泣き崩れる母のこんな姿見たことなかった
手術室から医者がひとり出てきて
最善は尽くしましたが
と暗い面持ちで呟いてはその場を去ろうとする
母はその場で崩れ落ち言葉を失った
父も同様に顔を伏せて涙を零す
私だけが状況を理解できなかったから
涙も出ないし、悲しい顔にもならなかった
しばらくして、家に戻って来ない弟に不信を持った
黒い服の人たちと、弟の写真を囲うようにして行われた変な集まり、木の箱の中で眠る弟
人形のようにぴくりとも動かなくて
冷たく血の気のない肌の色
そこで始めて、弟が死んだと気付いた。
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
信濃空
11歳の若さでこの世を去った
将来の夢はアイドルになること
双子の姉とは瓜二つ
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南の島(プロフ) - momoさん» コメントありがとうございます！更新頑張りますのでこれからも読んで頂けたら嬉しいです！ (2020年2月29日 17時) (
レス) id: 9e882f9ac1 (このIDを非表示/違反報告)
momo - このお話とっても面白いです！これからも更新頑張ってください！ (2020年2月29日 16時) (レス) id: 586e751fed (このIDを非表示/違反報告)
南の島(プロフ) - ちぴさん» コメントありがとうございます。面白いと思ってくださる方がいると思うと書きがいがあるので嬉しいです。わかりづらいとのご指摘、感謝です。文才的に台本書きになってしまいそうですがお許しください。応援ありがとうございます。 (2020年2月23日 21時) (レス) id: 9e882f9ac1 (このIDを非表示/違反報告)
ちぴ(プロフ) - 初めまして！お話面白くて続きが待ち遠しいです！一つだけお願いがあって読んでる時に誰のセリフなのか分からなかったので分かりやすくしたらいいお思います！これからも応援してるので主さんのペースでの投稿たしみにしてます！ (2020年2月23日 20時) (レス) id: 26a97a5837 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：南の島 | 作成日時：2020年2月22日 22時
