Prey that vampires love. (ページ3)

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side fk.

吸血鬼と戦うのは少々不便だ。最近では能力を使う種族が多く見受けられ、それに伴って俺たちダンピールも能力を使わなければいけない。とは言いつつも、そんな大層な能力は持ち合わせてないんだけどさ。

「それにしても今日はやけに吸血鬼の量が多いでやんす、ねっ！」

「たくまくん戦いながら喋れるん凄いなぁ！ってそこちゃうか、でもほんまに今日は吸血鬼多すぎるわ...。」

そう。佐久間と康二の言う通り、何故か今日は吸血鬼が多い。いつもは10人くらいが束になって居るみたいな感じなんだけど、今目の前に居るのはその3倍くらい。普通に多い。

舘さんが結界を張って、その後ろでラウールが待機して。それで、俺と佐久間と康二の3人体制で吸血鬼と戦ってる感じなんだけど･･･流石に1人で吸血鬼を10体も倒すのはキツい。体力が削られていくし、何より普段の倍以上っていうので負担が掛かりすぎてる。

「 ...ふっか、大丈夫？結構やられてるよ、」

『ん...大丈夫大丈夫。俺よりもあっち、佐久間と康二の方が大変だから、終わったら優先的に手当してあげて。』

困ったようにこっちを見詰める舘さんと心配そうにしているラウールにそっと微笑みながら目の前の吸血鬼を倒していく。最後の一体を倒し終えたところで、バタンッ！と佐久間が倒れた。

───

・宮舘涼太

結界の能力を持っている。能力が攻撃に向いていないため、主に防御として活躍している。未熟なラウールを守るためにある程度の武術は身についている。