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「選ばれていたから私を狙って放たれた弾丸は別の誰かにあたった。純白戦争とは比べものにならないほどの戦争があった。その導火線に火をつけておきながら、私は死ななかった。死んだのは私を守るために刃を握ったか、私を抱きかかえて逃がしてくれた人だけだった。中には一〇にも満たない幼子が罪人である私を逃がすために死んだ」
怪物は、静かに己の罪を吐露した。
ただのたすけて症候群ではない。
この怪物にも、怪物として目覚めさせられたきっかけがあったのだ。
「私のように選ばれていた人がいるということは、その裏には必ず犠牲があった。選ばれなかった人がいた。私によくしてくれた人はみんな死んだか、狂気に飲み込まれて私やあなた以上の怪物になった」
咲「冥亜・・・・・・」
「・・・・・・だからこそ私は願いを叶えて欲しいと縋る人を、助けを求める人を、人を喰うことしか出来なくなった『人間』の声を無視できない!!『戦場での虐殺者』。あなたが何であろうと私は、『願い事の執行者』は必ず、例え時間や巻き戻してでも神月 十六夜咲希の願いを叶える。これはもう、決定事項という訳だが!!」
「あぁ、そうかよ。でもよぉ、こんなの戦争のうちにはいんねぇよ彼岸隊。もっとどろっどろ泥沼じゃなけりゃあいけねぇよなぁ!!『願い事の執行者』!!!!!!」
ガンっ!!、と再び両者の刀がぶつかり合う。
重力といえ当たり前の物理法則を超えた者の戦いはまだまだ終わらない。
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ミカみかん - ルキさん» どうにかさせよう、隊員(そう決心して続きを更新した人) (2021年2月9日 22時) (レス) id: ffa316ce3a (このIDを非表示/違反報告)
ルキ(プロフ) - きっと、どうにかなるでしょう、隊長(考えるのを辞めた人の末路) (2021年2月9日 21時) (レス) id: aeb816d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
ミカみかん - ルキさん» 波止場庵を突っ込んでからさらに状況が悪化しましたからね・・・・・・どうしようか、隊員。(思考中) (2021年2月9日 21時) (レス) id: ffa316ce3a (このIDを非表示/違反報告)
ルキ(プロフ) - 戦争とは長く非道なものなのですぞ、隊長(←お前誰やねん) (2021年2月7日 22時) (レス) id: aeb816d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
ミカみかん - ルキさん» な、んだ・・・・・・と・・・・・・っ!!!???((((勉強しろ受験生 (2021年2月3日 21時) (レス) id: ffa316ce3a (このIDを非表示/違反報告)
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