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「だから、彼らは顔も覚えていない誰かのために(・・・・・・・・・・・・・・)命を捨てようとしているんだ。あなたがさっき言っていた、寂れた神社とやらを死守するために。必死に守るべく幻想を掴むもうと、とうてい叶いっこない『願い』を叶えようとね」

咲「・・・・・・、」

沈黙する咲希を横目に冥亜は改めて話かける。

「・・・・・・米国を味方につけた『ガードオブオナー』は一気に攻め込む戦争・・・・・・すなわち短期決戦で決まるんだ」

破滅の予言ではない。

具体的な危機を避けるために、現状を把握せねばならない。

「相手はこちらを孤立させにくるだろう。完全無敵の米国の戦争は、正面切ってで殺しあいではない。いかに敵を殺すのではない、いかに味方の死者数を減らすことなんだ。死者がでたら、政治家の支持率が下がるし、下手すれば国民の皆さんが革命を起こす。まさに本末転倒という訳だが」

咲「だったら何・・・・・・?それは私の生まれた村が好き勝手叩かれるんでしょう?」

「つまり、初めに彼らはこちら孤立させるために天然の防塞である山脈を崩す必要があるからという訳だが」

咲「だからっ」

「・・・・・・分からないかな?」

冥亜は、あくまでも語りかける側。

答えをだすのは咲希自身だ。

「爆弾で山脈を崩すということは、第一段階では死者はでないんだ(・・・・・・・・・・・・・・)。燃えているのは木々ではないのかな?今ここで私達が動けがいわれなき火の粉を被ったあなたのふるさとをたすけることができる」

呼吸が詰まる声があった。

こちらに背を向けたまま、魔法を使い続けた咲希の肩がぴくりと震える。

咲「ほんとに・・・・・・」

「あぁ」

咲「ほんとに、村のみんなを助けることが出来るの・・・・・・?」

「あぁ!!私達なら、私と咲希なら助けられる。たすけて(・・・・)と叫ぶだけではない、今度は咲希、私の五〇%であるあなたが、私と共に『願い事の執行者』として駆けつけられる!!」

間近にはいる。だが、胸は貸さなかった。

今必要なのは、弱った咲希の魂を甘やかすことではない。

そんなのは間違いだ。

かの『純白』が持つカリスマによってありふれた少年であった筈の佐藤太郎が『戦場での虐殺者』として目覚めてしまったのと同じなのだから。

だから、

18《訂正アリ》→←16



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ミカみかん - ルキさん» どうにかさせよう、隊員(そう決心して続きを更新した人) (2021年2月9日 22時) (レス) id: ffa316ce3a (このIDを非表示/違反報告)
ルキ(プロフ) - きっと、どうにかなるでしょう、隊長(考えるのを辞めた人の末路) (2021年2月9日 21時) (レス) id: aeb816d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
ミカみかん - ルキさん» 波止場庵を突っ込んでからさらに状況が悪化しましたからね・・・・・・どうしようか、隊員。(思考中) (2021年2月9日 21時) (レス) id: ffa316ce3a (このIDを非表示/違反報告)
ルキ(プロフ) - 戦争とは長く非道なものなのですぞ、隊長(←お前誰やねん) (2021年2月7日 22時) (レス) id: aeb816d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
ミカみかん - ルキさん» な、んだ・・・・・・と・・・・・・っ!!!???((((勉強しろ受験生 (2021年2月3日 21時) (レス) id: ffa316ce3a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミカみかん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年6月12日 20時

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