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「咲希、あなたが今ここにいるのは何故だ?一番始めに請い願った『願い』は何だ?彼岸隊の神月だから?優斗や楓に期待されているから?違う(・・)。あなたの『願い』はあなたにしか分からない。それを思い出せばあなたは戦える。相手が何であろうが関係ない」

咲「そんな感情論がなんの役に・・・・・・ッ!!」

「見なさい」

冷酷に、執行者は告げる。

何度も何度も泥の味を知っている冥亜にしか、言えない言葉だ。

「見なさい咲希、人間の原動力を。魔法なんかではない、地べたに張り付いて生きてきた私達の原動力を思い出せ!!それだけで世界は変わる。あなたの『願い』が世界を変えるんだ!!くだらない奇麗ごとなんかではない。これは事実だ!!私はそうやって、鬼達の凍った心を溶かして、元の人間性を取り戻してきた!!これでは根拠にならないか!?」

冥亜の指示通り、咲希は魔法を使った。

それは、透視魔法。

例え遠く離れた宇宙からであったとしても、その程度で、咲希のふるさとを思う心は変わらない。

咲「え・・・・・・?」

咲希の思考に空白があった。

無理やり戦争を後押しした『ガードオブオナー』よりもなお酷い不条理を。

彼女の瞳にはなにが写っているのだろう。

冥亜には分からない。

だけど、これまでの経験から、何が写っているのかぐらいは分かる。

黒いヴェールの正体は、黒煙か。『ガードオブオナー』からしたらどうでもいい小さな景色だが、咲希にとって何よりも大切で守りたい風景の筈だ。

そこにはきっと。

広場や埋め尽くすように。

咲「う、そ、どうして・・・・・・」

古い時代の戦争が起きたさい。

日本は、寺の銅鐸を大砲に見立てたという。

それと全く同じだった。

ただの棒を束ねライフルに見立てた男性がいたのだろう。

殺傷力が少ない桑を持つ主婦もいたのだろう。

寺の銅鐸を無理やり改修し、戦車に見立てていたのだろう。

その周りには幼い少年少女達がいたのだろう。

ありふれた民間人が次から次へと集まっていたのだろう。

多くの人が何かを守るようにしていたのだろう。

きっと、それは青神神社なのだろう。

咲「ばか、ばか、ばか、ばか!!戦う意志を示したらあの『ガードオブオナー』の攻撃が増してくるに決まってる!!青神神社なんて捨てて、逃げれば命は助かるのに!!」

「別に戦ってもいいのではないか?特別な訓練を受けてなくとも権利はあるだろう?」

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ミカみかん - ルキさん» どうにかさせよう、隊員(そう決心して続きを更新した人) (2021年2月9日 22時) (レス) id: ffa316ce3a (このIDを非表示/違反報告)
ルキ(プロフ) - きっと、どうにかなるでしょう、隊長(考えるのを辞めた人の末路) (2021年2月9日 21時) (レス) id: aeb816d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
ミカみかん - ルキさん» 波止場庵を突っ込んでからさらに状況が悪化しましたからね・・・・・・どうしようか、隊員。(思考中) (2021年2月9日 21時) (レス) id: ffa316ce3a (このIDを非表示/違反報告)
ルキ(プロフ) - 戦争とは長く非道なものなのですぞ、隊長(←お前誰やねん) (2021年2月7日 22時) (レス) id: aeb816d1d8 (このIDを非表示/違反報告)
ミカみかん - ルキさん» な、んだ・・・・・・と・・・・・・っ!!!???((((勉強しろ受験生 (2021年2月3日 21時) (レス) id: ffa316ce3a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミカみかん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年6月12日 20時

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