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結局、蟲は自分の部屋に隠した。

下手に燃やして大事になったら困る。それに、誰かがコルクの蓋をとったら大変だ。

「よっ、と」

呉服屋の鎮魂から丸一日たった。

本日の桜海Aは、艶やかな楓柄の着物とは違う白に赤い牡丹が咲いている着物だ。

まぁ、羽織りはいつもどおりなのだが。

(・・・・・・あいっかわらず浅草は超良いところね。皇国なんかよりから百倍いいなぁ。金閣寺や銀閣寺(・・・・・・・)みたいな雰囲気がほんと好きだなあ・・・・・・)

いや、待てよ。

(金閣寺や銀閣寺なんてどこで知った?(・・・・・・・・・・・・・・・・・))

「あ、あの」

(そんなもの見たことないのに?(・・・・・・・・・・・・・・))

「す、すみませ〜ん」

「はっ!!」

「あの、第七の方ですか?」

「は、はい。確かにわらわ(・・・)は第七の火消しですが・・・・・・」

Aの桜と海色の双眸が彼らを捉える。

隻腕のAに話かけたのは、大隊長だろうか。

その後ろに複数の消防官が後ろにいることから、彼がリーダーなのだろう。

(あれは・・・・・・第8か)

「第七の本部はどこにありますか?」

「あぁ、若様に何か?ってうん?まさか・・・・・・シンラ君にアーサー君?」

「む?Aか!!」

「バカ騎士!!Aは『一様』先輩だぞ!?呼び捨てはやめろ!!」

「黙れ悪魔!!」

「うるさぇぞバカ騎士!」

「ふ、二人とも・・・・・・Aで構わぬぞ・・・・・・というか『一様』・・・・・・か、は、ははは、ははは」

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作者名:ミカみかん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年7月24日 21時

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