【３年A組】雨のち晴れ (ページ25)

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「――さあ、なんか二人の世界に入ってるけど、答えは出てる――水泳界のプレッシャーに圧されてドーピングを―」

「違うッ！！」

さくらちゃん･･････。

「澪奈が自サツした理由は、そんな理由じゃない！！」

あの日、澪奈がドーピングをしたと拡散された、あの日のことを思い出した。

「皆が澪奈を避けるようになって、澪奈をまるで空気みたいに無視するようになって....可哀そうだった」

「――待って――！私たちは―」

口を挟んだ諏訪の声を遮るように、センセイは茅野に言葉を投げかけた。

「それで茅野、お前はどうした」

「手紙をもらいました。澪奈から...。
" 私とさくらは違う。プロレスネタとか全然わからないし、ずっと合わないと思ってた。だからもう二度と話しかけないで。さくらとは友達になれない "
やっぱり私と澪奈じゃ釣り合わないんだって･･････。手紙をもらってから私も澪奈を避けるようになりました。
そして、澪奈を空気のように無視するようになって･･････最低です。きっと澪奈はそれが辛くて･･････」

茅野は自分の罪を告白した。自分が犯したことのすべてを包み隠さず。

「何それ？それじゃあ、まるでうちらが自サツの引き金引い――じゃん。
え？――てブッキーに裁いて――の？」

でも、このクラスには何も響かない。

「そんなつもりじゃ―」

「だいたい自分が一番――いに語っちゃってさ。そういうのマジ――くんだけど」

宇佐美は茅野に噛みつく。どうしてそこまでして....？

「アンタ、皆に何て呼ばれてるか―――る？"奴レイ"だから！
何でも言うこと聞く奴レイ！―――ンタの意見なんか求めてない！黙って―――聞いてりゃあいいんだよ！！」

「酷いねぇ...」

センセイは何か面白いものを見つけたような顔をした。

「私は卑怯な真似してまで１位に―――アイツにムカついたから―――だけ。それの何が悪いの？」

「薬、使うような―――良くなれねぇよな」

「―――自業自得でしょ」

「まあ、スポンサーから金もらって―――話も聞いたし。ほかにも掘れば―――じゃねぇの？」

「景山って―――派手だって」

「アスリートってセイ欲、―――だって」

「俺の友達も―――って言ってた」

「嫌われるべく――れた人間だっ――よ、アイツは！」

宇佐美から伝染してあちこちから悪口が聞こえてくる。
聞かなきゃダメな気がするのに、まったく声が聞こえない。