21 眠れない ページ8
You side
明日はお休みだからわたしはいいけど大ちゃんはお仕事だ
隣の大ちゃんはぐっすり眠っていて
それに比べて私はなぜだか眠れなくて目が冴えている
眠いのに寝れないのがしんどくてモゾモゾと動いてしまう
だめだ、リビングに行こう
ベッドから抜け出して少し冷えた廊下を通ってリビングへ
小さな電気を付けて、なにか温かい飲み物でも作ろうとキッチンでお湯を沸かしていると色んなことが頭の中をぐるぐるする
やだな、なんでこんなに眠れないんだろう
お湯が沸けたのを確認して、紅茶を入れる
それをそのままテーブルに置いてソファとテーブルの間に座ってどうにか眠くなるようにと念じるけど目は益々冴えるばかりだ
「A」
入れた紅茶に口を付けることなく冷えてしまうまでどうやらボーッとしていたらしい
名前を呼ばれて顔を上げるとまだ眠たそうに目を擦る大ちゃんが
「どうした？眠れなくなっちゃった？」
問いかけに何も反応しないわたしに大ちゃんは私の隣に座って「ん？」と顔を覗き込んだ
「寝れなくなっちゃったのね、よしよし」
「起こしちゃった？」
私の声は届いたのか届いていないのか大ちゃんはぎゅうっとわたしを抱きしめる
「Aはなぁんも気にしなくていいよ」
「…うん」
「寝れなくなっちゃう日あるよね、大丈夫だよ」
背中に回った手が心地よいリズムで私の背中を優しく叩く
何も言わず、何も聞かずただただ大ちゃんはそれだけをしてくれる
「ごめんね、」
大ちゃんのおかげでなんだか体の強ばりが解けてきた頃口から出たのは謝罪の言葉だった
「…なんで謝るの？」
「だって、」
「ん？」
「明日お仕事なのに」
「ふふ、そんなこと？」
ぎゅうっとされているから顔は見えないけど、きっと大ちゃんはすっごく優しい顔をしてくれている
「なぁんも気にしなくていいいいよって言ったでしょ？」
「…うん」
「だから大丈夫、ね？」
「うん」
「元々俺ショートスリーパーだし、全然大丈夫だよ」
「Aが心配することなんてなんもないよ」って続ける
「…大ちゃん」
「ん？」
「ベッド行く」
「ん、そっか。横になったら寝れるかもしれないしね」
と言って、最後にぎゅうっとちょっと強く抱きしめられる
「大丈夫だよ」って言われてるみたい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 521人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めい(プロフ) - 杏子さん» 杏子さんはじめまして( ^^ )コメントありがとうございます！その様に仰っていただけて本当に嬉しいです♪また更新した際には、お読み頂けると嬉しいです（⌒_⌒） (2021年6月5日 23時) (
レス) id: a5ba782ef1 (このIDを非表示/違反報告)
杏子(プロフ) - 初めまして！コメント失礼します。めいさんの書く佐久間さんがすごく好きです。リアルでかわいらしい二人のやり取りにいつもときめきを貰っています…！素敵な作品をありがとうございます。これからも更新楽しみにしていますね！ (2021年6月5日 23時) (レス) id: a7517d1b2b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：めい | 作成日時：2021年4月28日 19時
