参【新入生歓迎会ですか？】 ページ6
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園等先生がレイヤを保健室から放り出し、自身も新入生を呼びに行ったので、現在、保健室にいるのは、ツボミとメラだけである。
「いやこれってどういう組み合わせ？」
「知らね」
不良と美少女。傍から見たらすごい組み合わせだが、当の本人たちは、正直見飽きてしまっている仲である。
2人ともスポーツ基準で、YSP能力者だが、だからと言って別に何か特別な運命を感じるわけでもなく、お互いに恋愛感情を持つわけでもなく。
蛍光灯の音だけが空間を支配する。
「カズマと紅葉入れて4人でしりとりしない？」
しばしの静寂を破り、ふと提案したのはツボミだ。
「まぁ、やることねーし」
「絶対負けませんよ！」
渋々承諾するメラとやる気満々の紅葉。
「……」
「カズマって、本当に喋らないよね」
「順番が来たら何かは言うだろ」
それじゃ、ウチからー、と紅葉が始めた。
＊・＊・＊
することも無くなり、メラは保健室のベッドで仮眠を取り、ツボミはそこらへんに置いてある健康本を片っ端から読み漁っている時。
やっと園等先生が戻ってきた。しかし、すぐに2人を呼ぶわけでもなく、連れてきた見知らぬ生徒にYSPウォッチを渡し、簡単な使い方講座を始めた。
しばらくして、やっと出番が回ってきた。と思ったら、園等先生はメラと新入生3人組しか相手にしていない。
「え？ 私の出番は？」
園等先生はやっとツボミの方を向いた。
「ツボミちゃんにはこの後手伝ってほしいことがあるから、もうちょっと待っててね」
「帰って良いですか？」
「帰ったら退学」
「残ります」
そうこうしているうちに、メラが赤い新入生と怨霊のの実力を確認し終えたようで、メラと園等先生が何かを話し始めた。
「多少は使えそうだな」
「アレも教えてあげてよ」
「しょうがねぇな」
「いやだから私の出番は？」
ツボミがそこまで言うと、渋々とえんら先生はメラとの選手交替を命じた。
「やったー！」
「無様な負け方したら承知しねぇ」
「あ、そうだわ、ツボミちゃん、必殺技禁止ね」
必殺技禁止、と言われたが、特にツボミは気にしていないようだ。
「はーい。行くよ、紅葉。見てなさい、新入生！」
肆【YやばいくらいS素敵なPパーソン】→←弐【退学？ 上等じゃねぇか】
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