拾伍【とっとと奴を片付ける！】 ページ18
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メドゥーサはレイヤたち3人の様子を空から見ていた。3人が攻撃を仕掛けようとしたときには、既にフブキやレイヤの靴の機能単体では届かない高さまで浮上していた。
「っ、まだ手札を隠していやがったか」
レイヤは舌打ちをした。正直、今のメドゥーサの動きは想定外。動揺が顔に出る。
「ズルイ！ 降りてきなさいよ！」
隣でフブキが叫ぶ。しかし、メドゥーサはどれだけズルかろうと敵に対しては容赦しないようで。
「貴方たちとまともに戦わなくてはいけない理由はないわ」
そう言うと同時に、メドゥーサは地上にある石や瓦礫を集め、巨大な岩の塊を作り出した。
「気をつけろ、来るぞ！」
あの岩が降ってきたら、学園全体がただでは済まない。
岩石を集めながら、メドゥーサは言った。
「学園長やその娘、生徒数名いなくなると大騒ぎになるけど、大量に行方不明者が出たら、1人、2人なんて誤差。
こんな物が空から降ってきたら、それだけで大騒ぎ、その前後の小さい事件なんて、探られることも無い」
どうやら、騒ぎを起こすこと自体が目的のようだ。あんな岩石が空に浮いていたら、既に騒ぎになっていそうだが。
「ど、どうしたらいいの!?」
マタロウが1人で叫んでいるが、戦闘組3人は全く動じていない。
「しょうがねぇな」
「うん」
「あぁ」
ジンペイの一声にフブキとレイヤが頷く。マタロウが期待と共に歓声を上げるが、ジンペイ、レイヤ、フブキが言い放ったのは。
「この際、多少の犠牲はやむなし！」
「とっとと奴を片付ける！」
「被害が広がる前に終わらせる！」
被害甚大になりそうな作戦に、マタロウは呆れるしかなかったのであった。
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