歌唱（フィガロ） ページ8
その青い瞳の男子は、教室の中でも特に元気が良く、歓迎の時も、ルオにひたすら質問をぶつけていた。
話しかけられる度に、どう答えれば良いのか分からず、結局、何度も突き放していた。
その男子の他にも、ルオに話しかける同級生はいた。しかし、ルオが何度か突き放すうちに、話しかける者は1人減り、2人減り、一週間が経った時には、ルオに話しかけるのは青い瞳の男子だけになっていた。
「ルオ！」
ことあるごとに、その男子は名前を呼んだ。
「次、音楽だよな？ ルオって歌上手い？」
この簡単そうに聞こえる問いにも、答えは出せなかった。大体、他人の前で歌ったことがないから、自分の歌が上手いかなんて分かるはずがない。
「黙ってるってことは、自信ありってことか？ でも、俺も負けないぜ！」
……歌は、優劣をつける競技だったのか？
＊・＊・＊・＊・＊・＊・＊・＊・＊・＊
その日の音楽の授業は、2人1組での合唱だった。
次々とペアが組まれていく中、ルオは1人、ペアを組めずに残っていた。そんな中。
「一緒にやろうぜ！」
声を掛けてくれたのは例の男子だった。
「良いよな？ よろしく！」
ルオが返事をするより早く、その男子はペアを決定した。
全員がペアを組めたところで、合唱の練習と発表が始まった。
「それでは、発表順を……」
「はい！ 俺一番！」
その男子は、真っ先に手を挙げて立ち上がった。ルオが驚いている暇もなく、すぐに前奏が流れ始めた。
＊・＊・＊・＊・＊・＊・＊・＊・＊・＊
2人の声は、教室に朗々と響いた。ぴたりとはもった歌声は、今までで一番の出来だったと、後に聞いた。
「にしし！ やったな、ルオ！」
その男子に促されるままに片手を挙げると、男子も片手を挙げ、ルオの手を叩いた。ハイタッチ、と言うらしい。
「またやろうぜ！」
その男子は、口を大きく開けて笑った。
＊・＊・＊・＊・＊・＊・＊・＊・＊・＊
彼の名はフィガロ。人一倍元気の良いブイゼルのポケビトである。
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そら*フィア(プロフ) - タートルさん» ありがとうございます！長くなるかもしれないので、ボードに行きますね (2020年1月19日 14時) (
レス) id: 8aa2e0c93a (このIDを非表示/違反報告)
タートル(プロフ) - そら*フィアさん» やった！良かったらこれを機にミラと関係を結びませんか？ (2020年1月19日 14時) (レス) id: 77bb05bd52 (このIDを非表示/違反報告)
そら*フィア(プロフ) - タートルさん» ありがとうございます！これからも何かの度に使わせていただきます！ (2020年1月19日 14時) (レス) id: 8aa2e0c93a (このIDを非表示/違反報告)
タートル(プロフ) - そら*フィアさん» 確認しました！リオ様と触れ合えて嬉しいです！口調とか全然大丈夫です！これからも使ってあげてください。よろしくお願いします！ (2020年1月19日 14時) (レス) id: 77bb05bd52 (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - そら*フィアさん» 仲良くなったらルオさんを存分に振り回すと思います(汗。私の方の派生作品も過去編が終わったら色々とエピソードを書きたいと思っているのでこちらこそよろしくお願いします！ (2020年1月19日 13時) (レス) id: 46733a7bea (このIDを非表示/違反報告)
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