捌【火気厳禁よ】 ページ44
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早速始まる同級生対決。九尾が妖力を練り始めるのを見て、レイヤも銃を取り出そうとしたが。
「レイヤ君、火気厳禁よ」
「は?」
園等先生による突然の縛り追加にレイヤは文句を言おうとしたが、それは九尾に阻まれた。
「何をしているんだ! ここでは園等先生こそが法で先生こそがルールだ! 従わなくてどうする!」
「面倒臭ぇな! オイ!」
レイヤは反抗を見せてから、自身が装備してきた火気と思しき物をその場に放った。
「靴まで脱ぐのかい? まさかとは思うけど、それも……」
九尾はスニーカーにしては底が厚いレイヤの靴を指差した。ジェット改造済みの立派な危険物である。
「何だ、文句あんのか?」
レイヤが睨みつけると、九尾は苦笑いで手を振った。
「いや、何も」
「だったら今度こそ……」
レイヤはもう妨害はうんざりだという顔をしながら、先程の消火器もどきを手に取ったが。
「それも駄目」
「はぁ?」
2度目の駄目出し。レイヤは機嫌を損ねながら消火器を足元に落とし、次なるアイテムを取り出すが。
「駄目」
「あ?」
「OUT」
「んだと?」
「いい加減にして」
「頭溶けてるんじゃねぇのか?」
周囲から見ると手品のように思えるほど次々に道具を出すレイヤだったが、そのアイテムのどれもが、園等先生の許容する範疇には無かったらしい。
「どうしろって言うんだ、糞が!」
レイヤの暴言に、園等先生は既に反応するのを止めていたが、九尾は愛する人が悪く言われているのがどうにも許せなかったらしい。
「ちょっと君、麗しの園等先生に向かってその言い方は無いだろう?」
「おい指差すなナルシスト」
九尾は人差し指の先を真っ直ぐにレイヤに向けた。レイヤがそれに対して苦言を漏らすが、観戦側から見ているツボミは、どっちもどっちだと溜め息を吐いた。
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そら*フィア(プロフ) - ダイヤモンドさん» ではこちらから向かわせていただきます! (2020年6月7日 13時) (レス) id: 8aa2e0c93a (このIDを非表示/違反報告)
ダイヤモンド(プロフ) - そら*フィアさん» 面白かったですか!!良かったです!ボードでお話全然大丈夫ですよ!どっちのボードでしますか? (2020年6月7日 13時) (レス) id: 5f9687d2d6 (このIDを非表示/違反報告)
そら*フィア(プロフ) - ダイヤモンドさん» とんでもない!面白かったですよ! お友達大歓迎です!ぜひよろしくお願いします。(あまり浮上できないかもしれませんが、)ボードでお話しませんか? (2020年6月7日 12時) (レス) id: 8aa2e0c93a (このIDを非表示/違反報告)
ダイヤモンド(プロフ) - そら*フィアさん» 私の作品も見に行ってくれるんですか!?(あんまり面白くないかもです…)ありがとうございます!!あの…良ければお友達ってなれますかね…? (2020年6月7日 11時) (レス) id: 5f9687d2d6 (このIDを非表示/違反報告)
そら*フィア(プロフ) - ダイヤモンドさん» ありがとうございます!とても励みになります。今度ダイヤモンドさんの作品も見に行きますね! (2020年6月7日 11時) (レス) id: 8aa2e0c93a (このIDを非表示/違反報告)
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