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漆拾弐【あの時、既に】 ページ26

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「その時が来たんだな!」

 バケーラは今にも飛び上がりそうな勢いであった。

「オデ、待ってたんだ! ずっと待ってたんだ!!」

 バケーラの感動は、居合わせたほとんどの者は全く理解できていなかった。と、メラがその横に歩み寄り、エマに向かって跪いた。

「おぉ、お前もか!」

 バケーラは頼もしいとでも言うようにメラを見た。

「目覚める、……Yの魂とかいうやつか?」

 レイヤは全ての話が聞こえていたわけではないが、少しでも真相を探ろうと集中していた。

「レイヤ、何か知ってるの?」

 ツボミがそう訊ねる。レイヤは首を横に振った。

「何も。ただの推論だ」

 そう言うと同時に、レイヤは自身の眼鏡を触る。ツボミは苦笑いをした。

「盗み聞きしてたのね。どこまで?」
「お前らが輪廻と接触するぐらいまでだ。残念ながら奴は全く観測できてねぇ。
 ただ、Yサークルの解析はある程度は進んだ。その結果の応用で、さっきの黒いもやみたいな怨霊(ヤツ)なら対処可能だ」

 半透明にぼやけるくらいになら見えるとレイヤは伝えた。ツボミはその自信はどこから来るものなのかと問いたくなったが、生憎今はそんなことを悠長に話している暇は無い。

 絶句していた輪廻だったが、やっと口を利けるようになった。

「貴方はあの時私の能力で死んだはずでは……!?」

 そう言ってからしばらく考え込むと、やがて眉間にしわを寄せた。

「そういうことですか。あの時、既に……!」

 輪廻は1人で憤慨していたが、残念ながらそれを理解できる者はジンペイら側にはいない。ジンペイは解説を求めてバケーラの顔を引っ張った。

「どういうことだ。全く意味が分からん」

「せ、説明ずるから、ちょっと、やめで……」

 解説を求められたバケーラは引っ張るのを止めてほしいと言うが、ジンペイがその手を離す気配は無い。バケーラは仕方なく、変顔のまま話し始めた。

漆拾参【頭を使え】→←漆拾壱【真の王】



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そら*フィア(プロフ) - ダイヤモンドさん» ではこちらから向かわせていただきます! (2020年6月7日 13時) (レス) id: 8aa2e0c93a (このIDを非表示/違反報告)
ダイヤモンド(プロフ) - そら*フィアさん» 面白かったですか!!良かったです!ボードでお話全然大丈夫ですよ!どっちのボードでしますか? (2020年6月7日 13時) (レス) id: 5f9687d2d6 (このIDを非表示/違反報告)
そら*フィア(プロフ) - ダイヤモンドさん» とんでもない!面白かったですよ! お友達大歓迎です!ぜひよろしくお願いします。(あまり浮上できないかもしれませんが、)ボードでお話しませんか? (2020年6月7日 12時) (レス) id: 8aa2e0c93a (このIDを非表示/違反報告)
ダイヤモンド(プロフ) - そら*フィアさん» 私の作品も見に行ってくれるんですか!?(あんまり面白くないかもです…)ありがとうございます!!あの…良ければお友達ってなれますかね…? (2020年6月7日 11時) (レス) id: 5f9687d2d6 (このIDを非表示/違反報告)
そら*フィア(プロフ) - ダイヤモンドさん» ありがとうございます!とても励みになります。今度ダイヤモンドさんの作品も見に行きますね! (2020年6月7日 11時) (レス) id: 8aa2e0c93a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:そら*フィア | 作者ホームページ:http  
作成日時:2020年6月7日 0時

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