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09:語る大マハマトラ ページ26

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アアル村への被害は膨大なものであり、復興にも時間が掛かりそうだった。また、この事件について報告と増援要請のため、セノさんはキャラバン宿駅へ行ってしまった。

キャンディスから聞いた話によれば、私たちが出発してから数時間後に大量の魔物が現れたらしい。あまりにも数が多く、その上戦闘力に長けていたために歯が立たなかったという。

住民総出でアアル村の掃除をしていると、ある方に声を掛けられた。



「オレはセノさんにお前の警護を頼まれたラフマンだ」



エルマイト旅団のリーダーである。近くにいたキャンディスによると、以前国を揺るがすほどの大計画を実行する際に大変お世話になったそうだ。

よろしくお願いします、とお辞儀をすれば、それよりも深く頭を下げられてしまった。



「セノさんが追ってる事件もそろそろ山場を迎えそうだな…」

「……?セノさん、何か事件の調査をしているんですか?」

「ああ、アアル村が襲撃されたことと大きく関連しているんだ。Aさんは事件の重要参考人だから必ず守れと念を押され──」



ラフマンさんはそこまで話したところで口を噤み、「すまない」と咄嗟に謝った。



「こういった事情はセノさん本人から聞くのが一番だろう」

「はい…」



頭が混乱するのを止められないままに、家まで案内されて自室へと戻る。思わずベッドに倒れ込んでしまった。

( 最近の砂漠はきな臭いからアアル村によく来ているとは言っていたけれど……。 )
セノさんがアアル村に駐在し、後に寝食を共にするようになったのは、事件を追うための潜入捜査であったとは。

考えてみれば、大マハマトラであるセノさんが理由もなしにアアル村で生活をするなど有り得ないのだ。それに、あんなに私に対して過保護になっていたことにも説明がつく。



「………」



どこかで分かっていたことかもしれない。それでも、認めてしまえばセノさんと過ごした日々全てを否定してしまう気がした。

ぼうっと天井を見つめていると、部屋の扉がコツコツと鳴らされる。重い体を起こし、扉を開ければずっと頭の中を巡っていたあの人がいて。



「お前に話したいことがある」



急いで帰って来たのか、僅かに肩を上下させているセノさんと視線が絡む。私は頷いた。



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咲原(プロフ) - まるさん» 読んでくださり光栄です。。!ありがとうございます(˶' ᵕ ' ˶)! (8月13日 12時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
まる - 最高でした!!お疲れ様です! (8月13日 6時) (レス) @page48 id: 626fa9ab7b (このIDを非表示/違反報告)
咲原(プロフ) - あいうさん» ご覧頂きありがとうございます!元ゲームの雰囲気を壊さずに慎重に書いていましたのでそう言っていただき光栄です……!自分らしく執筆を頑張りますね! (2023年2月21日 16時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
あいう - セノの小説あまり無かったのでめっちゃ嬉しいです!話しも自然ですごいです。めっちゃ好きです。自分のペースで更新頑張って下さい!応援してます!! (2023年2月20日 1時) (レス) id: 914ffe60d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲原 | 作成日時:2023年1月19日 12時

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