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「綺麗………」
「お前にこの景色を見せたかったんだ」
岩盤に寄り添う形で腰を下ろしたセノさんが、私を見上げた。少々微笑んでくれている気がする。
恐れ多くもそんなセノさんの隣に座らせていただいた。
「セノさん、その親指のリングは……？」
「ああ、これか」
セノさんの装いとは相反した指輪が、彼の親指で輝いている。銀メッキのリングに大ぶりの桃色の石が埋め込まれた代物にはどこか見覚えがあった。
「お前にプレゼントした後、俺も欲しくなったんだ。だがこの前と同じ店に言っても首飾りがなかったから、代わりにこのリングを買ったんだ」
あまり俺には似合っていないが、と自嘲するような口調であるが、私にしてみればセノさんとお揃いのものが出来た気がして嬉しいのである。最も、そんなことを言えるわけもないのだが。
煩悩にも似た気持ちを振り払い、美しき眺望へと向き直る。
「えっと…好きな天気は雪で、雪も好きなんですけど…雪が上がった後の景色が一番好きなんです」
「…まだ続いていたんだな」
「あ、すみません。もっと言った方がいいのかと思いまして……」
もう一度謝ると、「いや、大丈夫だ」と腕を組むセノさん。目を伏せる横顔を認めて、もう一度景色へ目線を戻す。
「そういえば、セノさん」
「……なんだ」
「璃月からガンダルヴァー村まで送ってくださった恩人の方が、七星召喚がとても好きな方だったのですが…何か心当たりはありませんか？」
七星召喚の凄腕プレイヤーであり、大マハマトラとして私より遥かに多くの地に足を踏み入れたセノさんであれば、特定は出来なくとも何か情報が得られるのではないかと思ったのだ。
「──知らないな」
そう言って、セノさんは短い眠りについたのだった。
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咲原(プロフ) - まるさん» 読んでくださり光栄です。。！ありがとうございます(˶' ᵕ ' ˶)！ (8月13日 12時) (
レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
まる - 最高でした！！お疲れ様です！ (8月13日 6時) (レス) @page48 id: 626fa9ab7b (このIDを非表示/違反報告)
咲原(プロフ) - あいうさん» ご覧頂きありがとうございます！元ゲームの雰囲気を壊さずに慎重に書いていましたのでそう言っていただき光栄です……！自分らしく執筆を頑張りますね！ (2023年2月21日 16時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
あいう - セノの小説あまり無かったのでめっちゃ嬉しいです！話しも自然ですごいです。めっちゃ好きです。自分のペースで更新頑張って下さい！応援してます！！ (2023年2月20日 1時) (レス) id: 914ffe60d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲原 | 作成日時：2023年1月19日 12時
