結局お前もニセモノだってか？ウケる (ページ10)

今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:12,437 hit

似せモノ9 ページ10

.

「雫、話がしたい。彼の猿轡、外してやれ」

「あいさ～」

口をへの字に曲げた爆豪の口元とクソ不機嫌な顔が顕になる。

さあ、こっからは死柄木さんタイム。名演説が聴けるかな？

「単刀直入に言おう、爆豪勝己くん。

俺の仲間にならないか？」

死柄木さんはそう言うとふと、テレビのニュース番組に視線を向ける。

テレビの向こう側では、雄英高校の記者会見が行われていた。

左から校長、イレイザーヘッド、ブラドキング。

「この度、我々の不備からヒーロー科1年生27名に被害が及んでしまったこと、誠に申し訳ございませんでした」

イレイザーヘッドが代表して謝罪し、頭を下げている。

「周辺地域の警備強化、校内の防犯システム再検討。強い姿勢で生徒の安全を保証すると説明しておりました」

校長が話す。

ふふ、その防犯システムを軽く除けて2度も襲撃を喰らった訳だが？

笑えるなぁ、雄英。
頭が高く頭の悪い世間皆様のバッシングは免れない。

ブチッ

死柄木さんはテレビを消した。

「不思議なもんだよなあ……
誰にだってミスの1つや2つはある。お前らは完璧でいろってぇ？

現代ヒーローってのは硬っ苦しいなァ、爆豪くんよぅ！

もう一度言うが、ヒーロー死亡の爆豪勝己くん。俺の、仲間にならないか？

俺たちの戦いは問い。
＂ヒーローとは、正義とは何か＂

俺たちは勝つつもりだ。君も、勝つのは好きだろ？」

死柄木さんの目が怪しく光る。

「荼毘、拘束具外せ」

『いいの？死柄木さん。爆豪暴れると思うよ？？体育祭の表彰台の時みたくさァ？』

「俺たちは勧誘してるんだ。対等に扱わなきゃ、いけないだろ？」

『あ、そう』

「トゥワイス、外せ」
「は、俺？嫌だし！」
「…外せ」
「もうやだ～」

拘束を解かれた爆豪を徐に自分の手首をさする。

「君をさらったのはたまたまじゃねえ」
「君ならそれを」

バッコーーーーン！！

拘束具を取るためにしゃがんでいたトゥワイスが殴られる。

「ダラダラダラダラ話が長ぇ。頭が悪いから話も纏まってねえんだよ！！！クソがァァァ！！」

近づいてた死柄木さんに向かっても個性で爆破して殴り掛かる。

言わんこっちゃねえ、死柄木さんの顔に付けてた手がひとつ取れる。

「死柄木ッ！！」
「おとうさん、、、」

お父さん、、？

「俺は！オールマイトが勝つ姿に憧れた！そこはもう曲がらねえ！！！！」

そう言ってキッツイ睨みを噛ましてきた。