・ ページ45
・
裕「…涼介。」
「……俺、聞いたの。」
体を離して、ゆうてぃの顔を見つめる。
そうだよ。俺は向き合いに来たんだ。
「トイレでスタッフさんが裕翔の話をしてて」
裕「……っ、」
「伊野尾ちゃんが来て」
裕「………」
「…裕翔の弱音を、そこで初めて聞いた。」
裕「やま…。」
ゆうてぃの顔が、少し暗くなった。
それでも俺は、話をやめない。
「…俺には、言えない……?」
裕「……っ、」
「…俺には、見せてくれない?」
俺だって、裕翔のことが大切なんだよ。
無理してでも会いに行きたいんだよ。
裕翔が笑ってると嬉しいんだよ。
「俺、裕翔はいつも笑ってて、毎日を楽しんでると思ってた。そんな裕翔と一緒にいるのは楽しいし、幸せなの。
…でもさ、いつもニコニコしてる訳じゃないんだって、当たり前の事に最近になって気づいて……。
ホントに俺ってバカだなって思った。」
大切な人の、表面しか見れないなんて…。
俺はどれだけアホなんだ。
「裕翔は俺にまっすぐ向かい合ってくれるけど、
たまには後ろだって向いてほしい。
…お前の背中を、見せて欲しい。
俺じゃ頼りないかもしれないけどさ、一緒に悲しませてよ。」
…これが俺の気持ちだよ。
俺の出した結論だよ。
裕「やま…。」
「俺だって立派な大人だから。
どんな裕翔も受け入れたい。」
そう言って裕翔の手を握ると、困ったように俯いてしばらくはそのままで、
またしばらくして顔を上げると、そこにはいつもとは違う余裕のない面持ちの裕翔がいた。
「…裕翔。」
裕「もうっ、まいったな〜。笑」
…なんて言いながら、
こぼれた涙を拭っていた。
・
「…やっと会えた。笑」
裕「ふふっ、こんな弱々しい俺に会って嬉しい?笑」
……嬉しいよ。決まってるじゃん。
「もちろん。…どんな裕翔も裕翔だよ。
裕翔は裕翔のままでいいのっ…。」
裕「……っ、涼介、泣かないで…?」
気づけば俺もまた泣いていて、裕翔が優しく拭ってくれた。
526人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひじり(プロフ) - トトさん» コメントありがとうございますっ! いつも見ていただいてるみたいで嬉しいですっ!泣 ゆとやまヤバいですよね!?分かります!!頑張ります!応援ありがとうございます!! (2018年3月21日 15時) (レス) id: b0ac71fcb8 (このIDを非表示/違反報告)
トト - いつも楽しく見させていただいています!ゆとやまが大好きなのでとても嬉しいです!これからも頑張ってください! (2018年3月12日 16時) (レス) id: f89398fc8f (このIDを非表示/違反報告)
ひじり(プロフ) - aiさん» ありがとうございますっ! 本当に語彙力壊滅的ですよ?汗 頑張りますっ! (2018年2月20日 17時) (レス) id: b0ac71fcb8 (このIDを非表示/違反報告)
ai - いえいえ!(笑) 本当に二人のもどかしさが可愛いです! 語威力なんて、私からしたらすごいと思います! がんばってください! (2018年2月20日 12時) (レス) id: e60aec4299 (このIDを非表示/違反報告)
ひじり(プロフ) - aiさん» 感想ありがとうございます! このお話、可愛いって言葉連発してますよね。汗 語彙力なくて申し訳ないです。 更新頑張りますっ!ありがとうございますっ! (2018年2月20日 12時) (レス) id: b0ac71fcb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひじり | 作成日時:2018年2月15日 9時