Sanctuary <Jesse×Hokuto> (ページ22)

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「身体は暑い？」
「ううん。だいぶ楽。愛の力だね。」
「…まぁいっか。
　はいジェシー、水飲んで。」
「ぁ、はい。」

体を起こして大人しく水を口に含むジェシーを見届けてようやく腰を上げる。
一時間も変な体制だったせいか体が痛い。もう歳だ。

「先生、どこ行くの。」
「落ち着いたみたいだし、ご飯食べさせる。」
「ぇ、いいよ。申し訳ない」

まだ言うかこの人は。

「こういう時くらい黙って頼りなさい。
　大人に甘えていいんだよ。」

まだ学生のくせに、どこか一人で生きていこうとするジェシーにずっと言いたかった言葉。

背伸びしている君も、等身大の君も、

もっともっと甘えていい。

「ジェシーくん。
　大人しく、先生に任せてください。」

まだほんのり暑い頭を撫でてやると、君の顔はまだ少し赤かった。

「まだ辛い？顔暑そうだよ。」
「…、これは先生のせい。」

はにかむようなその笑顔は、
君が少しでも元気になった証拠だろうか。

また元気になって、俺の部屋にいてほしい。

狭い狭い俺の世界に
無理やり入ってきたのは君だから。

最低限の道具しかないキッチンには、やはりお米すらなくて。

お米は重くて嫌だったから
うどんを買っておいて良かった。

「ジェシー、うどんでいい？」
「えー、こういう時ってお粥じゃないのー」
「…任せた瞬間の開き直り方すごいな。」

君の体調が良くなって
また笑ってあの部屋に来たら、
米くらいは置いておけ。と言ってやろう。

「せんせー、ひまー」
「はいはい。」
「冷たくない？俺病人だよ？風ジェシーだよ？」
「…、」
「あれ、なんか書き始めた？」

…まぁ、

お粥の作り方は、

教えなくていいか。

end