・ ページ38
Ryosuke Side
その日、裕翔は俺のいる病室で眠った。
2人して泣いてそのまま眠って
朝目覚めると裕翔の背中には掛け布団がかかっていた。
きっとせんせか誰かがかけてくれたんだろう。
｢裕翔、裕翔起きて｣
裕｢っ、ん…｣
｢もう朝 仕事だよ｣
正直、まだ裕翔と話すのは気まずい。
何ヶ月か会ってすらいないんだから当たり前だろ。
それでも、その綺麗で整った目が俺を捉えると
胸の高鳴りは抑えられない。
裕｢ツアーの練習だからちょっと遅れても大丈夫だよ｣
｢それはダメ 仕事はちゃんと行って｣
裕｢ふふっ 言うと思った
分かってます｣
｢朝ごはん 裕翔の分も頼もうか？｣
裕｢ううん 今日はもう帰る
やまと久しぶりに会ったし、色々あった後だから
これ以上一緒にいるとなんか照れる｣
なにそれ、って思ったけど、
確かにそれは俺も一緒だなって思って
『なんだそれ』って笑った。
昨日の今日では流石に今まで通りに戻れないのが、いかにも俺たちって感じがする。
それでも、それでもまた近づこうとしてるのも、
俺たちらしいや。
裕｢じゃあ また来るね｣
｢うん｣
｢ぁ、裕翔！｣
裕｢ん、なに？｣
もう1年染めてない俺の髪は真っ黒で
裕翔とお揃いの色の頭。
ねぇ、俺は少しでも裕翔に笑顔を送れるだろうか。
昨日、『離れたくない』『そばにいる』と
そう言ってくれた彼に、俺は何が出来るだろうか。
もう考えないと決めた俺の心は、また悩もうとしてくるけれど、
今はそんな事考えないようにしよう。
考えるのは、1人のときで十分だ。
｢いってらっしゃい｣
今は、俺に出来る最大限の笑顔で
優しさで、愛で、心で、
裕｢うん いってきます｣
彼を送り出してやろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 296人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひじり(プロフ) - ももさん» ももさん、ありがとうございます泣 私も書いていてしんどいです笑 ゆとやまが大好きで書いているのになんでこんなに悲しくなってしまうんだと思う時もありましたが、ここまで来たらしっかり書ききりたいと思います。ぜひ最後までお付き合いよろしくお願いします！！！ (2019年9月23日 22時) (
レス) id: fcc82cf22f (このIDを非表示/違反報告)
ひじり(プロフ) - ぐるとさん» ここまで読んでいただけてあげてありがたいです。泣 設定上なかなかキツい結末にはなってしまうと思いますが、ぐるとさんが無駄な登場人物がいないと言って下さったのが私自身すごく嬉しかったです。書いている最中、とても励みになりました。ありがとうございました！ (2019年9月23日 22時) (レス) id: fcc82cf22f (このIDを非表示/違反報告)
ひじり(プロフ) - 結城瑠依さん» はじめまして！ありがとうございます！泣 そうなんです！実は悲しさや切なさの中に色んな人の優しさを織り交ぜようと思いながら書いてます！！気づいてくれて嬉しいです！！更新のペースも 続編からまた上げていきたいと思っているので、またよろしくお願いします！！ (2019年9月23日 22時) (レス) id: fcc82cf22f (このIDを非表示/違反報告)
ひじり(プロフ) - 有谷 彩涼さん» 涙出るくらいゆとやまって良いですよね！分かります…。笑 このお話の中では少し悲しい設定ですけど、もしもまた違うゆとやまを作るとしたら、今度はものすごく可愛いお話も書きたいなーと思っております！こんな作品ですが、好きでいてくれてありがとうございます！！ (2019年9月23日 22時) (レス) id: fcc82cf22f (このIDを非表示/違反報告)
ひじり(プロフ) - JUMPLOVEさん» 本当ですよね！！笑 この間(結構前)のMステでのゆとやまに私はやられてしまいました……！！泣 やっぱりこの2人は尊いですよね！泣 この作品ももう少しで終わってしまうので、もし良かったら最後まで読んであげてください。いつもありがとうございます！！！ (2019年9月23日 22時) (レス) id: fcc82cf22f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひじり
| 作成日時：2019年3月13日 22時
