-Hasta la vista.7- <Yuto×Ryosuke>

思うこと ページ30

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やまには、言わないでくれ、か……。



言わないことで、やまにとって何がプラスになるんだろう。
何が幸せなんだろう。

ただ、逃げてるだけじゃないのかな。

違うのかな。

問題にさっさと結論を出してしまうのは、悪いことかな。
もっと時間をかけて、悩むべき所なのかな。









やまは、今 何を考えているんだろう。


不安に思っていないかな。

苦しんでないかな。

分からない恐怖で、震えてないかな。








やっぱり俺は、どんなに考えても
やまが大切で大好きで、

今すぐにでも駆け寄って抱きしめたいんだ。






『怖いよな』
『不安だよね』

『俺がいるから』

『大丈夫だよ』

って、言ってやりたいんだ。








やま……、会いたい。


それでも『ばいばい』と言ったその声が忘れられなくて。

俺の心が無意識に拒絶される事を怖がってるんだ。



また、別れを告げられたら、俺は……。









そんな事を考えていたら、

上から声が聞こえてきた。




顔を上げると、そこには女の子。


真っ白な女の子。







は｢裕翔ですか？｣


｢え、？｣




いきなり俺の名前を呼ばれて驚く。





は｢涼介の …好きな人｣






その子は、悲しそうな顔をした。
やまと知り合いなんだろうか。






｢やまの…友達？｣


は｢友達…っていうか 知り合いっていうか｣







そう言いながら俺の隣に座った。







は｢喧嘩したんでしょ？｣


｢あー 喧嘩っていうより… 振られちゃった｣


は｢それでいいの？｣








それでいいの、って…。


良いわけないじゃん。









は｢涼介の強がりだって ホントは分かってるんでしょ｣





初対面のはるなは、歯に衣着せぬ物言いで
ズバズバと俺に切り込んでくる。






は｢…涼介は 貴方の話をすると
生き返ったみたいに元気になるのに

最近は ずっと無理してるみたい

抜け殻の私なんかより
中身が詰まっていた涼介の方が、
きっと辛いんだと思う｣




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