突然 ページ1
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もう外はすっかり寒くなってきて。
裕翔は撮影が終わったからこの前よりは忙しくなくなった。
1人で寂しかった時も、頑張って耐えたんだよ?
それに、今までよりも、撮影期間中の裕翔の事で1人泣く回数が減った。そのくらいには 俺たちも理解し合えるようになったのかもしれない。
今日は朝から病院で検査がある。
いつも通りの検診。
もう容態も安定していて、元通りの生活まであとちょっと。
…のはずだった。
「……ぇ、」
吉「また数値が上がってきています。
まだギリギリ基準値ですし、定期的に検診していたから見つけられたものなので 山田さん本人に自覚症状はない段階です。」
「また、?」
吉「遺伝や体質によるものなので 再発は珍しくないんです。でも、これは流石に早すぎる、、。」
せんせが、机の上のカルテと睨み合っている。
その光景を見ながら、俺はどこか他人事のような感覚でいた。
自覚も無いし、体も楽だし。
吉「手術、やはり必要かもしれません」
「でもせんせ、手術は__」
吉「分かっています。
仕事上、体に傷を付けたくないのも
手術におけるリスクの大きさも、簡単には決められません。
薬の量で様子を見ますか?」
「…うん。そうします。」
そのままマネージャーに車で送ってもらって、帰ると裕翔がいた。
ドタドタと、大きな歩幅で近寄ってくる。
すぐ近くに 大好きな裕翔の笑顔。
裕「おかえり どうだった?」
「…ただいまっ、いつも通りだよ。
毎回毎回大袈裟だなー」
裕「えー?そんなことないでしょ!
大事なのっ!とにかく、順調で良かった。」
「おう」
……たかだか薬の量が増えたっていう報告なんていらないよね。
1回この病気には勝ってるんだ。
今更ビビることは無い。
分かってるんだ。そんなことは。
きっと今は、少し調子が良くないだけだ。
大丈夫。俺は 大丈夫。
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ひじり(プロフ) - ももさん» ももさん、ありがとうございます泣 私も書いていてしんどいです笑 ゆとやまが大好きで書いているのになんでこんなに悲しくなってしまうんだと思う時もありましたが、ここまで来たらしっかり書ききりたいと思います。ぜひ最後までお付き合いよろしくお願いします!!! (2019年9月23日 22時) (レス) id: fcc82cf22f (このIDを非表示/違反報告)
ひじり(プロフ) - ぐるとさん» ここまで読んでいただけてあげてありがたいです。泣 設定上なかなかキツい結末にはなってしまうと思いますが、ぐるとさんが無駄な登場人物がいないと言って下さったのが私自身すごく嬉しかったです。書いている最中、とても励みになりました。ありがとうございました! (2019年9月23日 22時) (レス) id: fcc82cf22f (このIDを非表示/違反報告)
ひじり(プロフ) - 結城瑠依さん» はじめまして!ありがとうございます!泣 そうなんです!実は悲しさや切なさの中に色んな人の優しさを織り交ぜようと思いながら書いてます!!気づいてくれて嬉しいです!!更新のペースも 続編からまた上げていきたいと思っているので、またよろしくお願いします!! (2019年9月23日 22時) (レス) id: fcc82cf22f (このIDを非表示/違反報告)
ひじり(プロフ) - 有谷 彩涼さん» 涙出るくらいゆとやまって良いですよね!分かります…。笑 このお話の中では少し悲しい設定ですけど、もしもまた違うゆとやまを作るとしたら、今度はものすごく可愛いお話も書きたいなーと思っております!こんな作品ですが、好きでいてくれてありがとうございます!! (2019年9月23日 22時) (レス) id: fcc82cf22f (このIDを非表示/違反報告)
ひじり(プロフ) - JUMPLOVEさん» 本当ですよね!!笑 この間(結構前)のMステでのゆとやまに私はやられてしまいました……!!泣 やっぱりこの2人は尊いですよね!泣 この作品ももう少しで終わってしまうので、もし良かったら最後まで読んであげてください。いつもありがとうございます!!! (2019年9月23日 22時) (レス) id: fcc82cf22f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひじり | 作成日時:2019年3月13日 22時