紅のストッパー

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14「A」
『はい』
14 「俺言ったよね？50kg切ったら危ないって」
『…はい』

我らがエースカピバラ大瀬良大地さん。
私の体重を知ったときから、これ以上痩せるな。出来れば増やせと言われていた。
だからこの人だけにはバレたくなかった。怒られるから。

まぁ結果的に言うと、入団時か51kgのところ、48kgだった。
ビクビクしながら球場に来たが、バレた。()

14「低体重なの。A消えちゃうよ」
『いや消えはしな』
14「A」
『はぃ…』

大地さんの顔が見れないでいると、手で両頬を挟まれる。

14「分かった？」
『ふぁい…』

大地さんの可愛い＆かっこいいカピバラフェイスが目の前にあって即返事をしてしまう。
一瞬頬が緩んだ大地さんに安心するが、今回は結構怒っているのかすぐに意地悪発言。

14「じゃあ俺になんか言うことは？」
『…大地さん今日の先発頑張ってください』
14「うん違う。それはありがとうなんだけど違うのよ」

だって勝ち投手なって欲しいでしょそりゃ。今前で頭を抱えてる大地さんに。

14「俺が食事管理しなきゃいけなくなるよ」
『えそれお嫁に来てくれるってことですかありがとうございますお願いします』
14「違うって怖いから(笑)」

笑った後何か悩むように目線をずらした。

14「…一応確認なんだけどさ、」
『はい？』
14「そういうのって他の球団の人にも言った？ほら、WBCあったじゃん」

早口で付け加えるように言われて思い返すが、
…言うてないよな？多分。
伝えると「そっか、いや大丈夫大丈夫」と返された。
まぁいっか、話逸れたし。

14「じゃあゆっくりでいいから体重増やしてね」
『…はぁい』

いや全く逸れてなかった。

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