紅のストッパー

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大地が来てまた俺の背中にへばりついていたAが、ビクリと肩を震わせて片目だけで3人を見る。

14「ん、おいで」
『ッ……』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


『あ"ぁぁｧｧｧ！無理！ほんまに無理なんです！』
14「大丈夫大丈夫。一瞬」
9「…」

大地の膝に頭を乗せる体制にさせられたAの怯えように、思わず無言になる。
チームメイト歴は短いが、こんなAは見ないと思う。
広島の紅いナイフと呼ばれる姿とはどうやっても重ならない。もはやスプーン。

18「大地さんとかアツさんとか、Aがファンの人じゃないと無理なんですよ」
20「俺らがやったらめっちゃ怖い方言で脅し文句言われるんで」
18「1年目のとき足技で締められかけました」
9「…マジで？」

いや、Aならやりかねない。こんな感じだし。

14「あ！目つぶっちゃダメだって！」
『無理ですもん…』

泣きそうな声でもう固まるA。
大地は笑いながらあやすように声をかけている。

…前から思ってたけど、大地って皆に優しいけど特にAに甘くない？

27「あれ、はは、もう捕まってた(笑)」
『アツさんん…』
27「ほらダメだろちゃんと指さなきゃ」

大地だけじゃなかったわ。声優しすぎない？別にいつも怖いわけじゃないんだけどさ、パパじゃん()

最優秀バッテリー賞2人も揃い、なんとか乗り越えた様子。あとこれ目薬指すだけだよね？

18「今度から広輔さん呼ぶよ？」
『マジでやめて』

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