ペルソナ3~The Butterfly Dream~[IV]

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荒垣「･･･俺は貰えるものを貰えるならそれでいい」

「･･･ジン、彼に例のものを」


ジンと呼ばれた眼鏡の少年は真次郎に何かを渡す。


荒垣「礼はいつもの方法で」

ｼﾞﾝ「･･･待ちや」

「今回は対価を頂く代わりに話を聞かせて欲しいのです」


白髪の青年はペルソナ使いの集まりである『S.E.E.S』について教えて欲しいと言ってきたのだった。


「知っているのでしょ？教えてくれませんか」

荒垣「･･･知るかよ」

「教えたくありませんか？･･･仲間だからですか？」

荒垣「違うッ！俺は連中の仲間なんかじゃねぇ」


荒垣は知らないと言い去っていった。



◇
武治「シャドウにはいくつもの能力がある。研究員によればそれは時間や空間にさえ干渉するものらしい」

桐条「･･･かつてその力を己の欲望の為に使おうとした者がいた･･･」


それが桐条武治さんの父･･･そして桐条先輩の祖父にあたる人だそうだ。名前は桐条光悦さん･･･シャドウの力を使って時を操る神器とやらを作ろうとしたらしい。


真田「時を操る？」

武治「言葉の通りだ。時の流れを操作し障害も例外も全て起こる前に除ける･･･未来を意のままにする道具と言っている･･･」


そんなものを人が作れるの･･･？


武治「･･･神器を完成させるため父は特別な研究者を雇い、数年がかりで大量のシャドウを集めされた･･･しかし、10年前実験の最終段階で暴走事故が発生･･･制御を失ったシャドウによって忌まわしい痕跡が残ることとなってしまった･･･」

岳羽「･･･それが影時間とタルタロスなんですね」


隣に座っていたゆかりがそんな事を言い出した。


桐条「岳羽･･･？」

岳羽「私、実は学園に残ってる昔の書類とか調べたんです。そしたら不登校なんて記録だけ･･･ホントは皆、急に倒れて入院したって･･･似てると思ったんです。風花をいじめていた子が入院した時と」


！
確か学園は爆発事故に巻き込まれて不登校になった生徒がいたって話･･･聞いたことある。


岳羽「だから思ったんです。学校がタルタロスになるなら10年前の爆発事故が関係してるのかもって」

武治「･･･そうだ。実験の場所は10年前の月光館学園･･･」


っそんな･･･10年前の事故ってムーンライトブリッジだけじゃなかったんだ･･･

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