【HQ】だいすき【短編集】

先輩と後輩【澤村大地】 ページ13

「大地先輩！今日一緒に帰れますか？」

１つ上の大地先輩。

バレー部の主将で、私の彼氏。

だけど、最近不安になる。


「ごめんな、今日は部活があってな。本当にごめんな。」

私を彼女じゃなく、後輩と見てるのかもしれない。


「分かりました、ありがとうございます。」

今日は大地先輩を待つことにした。


そして、

「「お疲れしたぁぁぁ!!」」

バレー部の練習が終わった。


部員達が次々と出てくる。

田中とか、西谷とか。

大地先輩から、よく話を聞く、日向君と影山君とか。

菅原先輩と東峰先輩とか。


体育館前で、ずっと待っている私に

「大地もぅすぐ来るからな！」

と、菅原先輩が教えてくれた。

東峰先輩も手を振ってくれた。


本当にいい人達だなー。って思ってたら、大地先輩が来た！


「A！待ってたの！？それなら、早く切り上げてきたのに。」

「大丈夫です！」

「今日は、ちょっと寒いからカゼとかひいてないか？」

「ひいてませんよ！」


ぎゅっ


「Aの事、大切だから、カゼとかひいて欲しくないし。Aがだいすきだから…」


嬉し涙がこぼれた。


「わたしもっ！だいすきです！大地先輩…最近構ってくれないから、わたし、わたし、彼女じゃはいって思われてたとおもって…!!!」

「そんなこと、思わないよ。Aは俺の彼女だよ。さ、帰るべ！」


そぅ言って握ってくれた手は、大きく、優しかった。

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