恋と涙～緑～ No.3 (ページ35)

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渋谷side

そんなとき事件が起こった。

余命宣告された日から1ヶ月ちょっと経ったある日。

大倉と2人でお見舞いに来た。

渋「Aー、入んでー！」

いつもやったら返事が返ってくる。

今日もまた寝てんのかな、

そう思って扉を開けた。

大「Aっ！？」

渋「お前っ、何してんねんっ！」

ベッドの近くに置かれてたナースコールで首を絞めようとしてるA

大「Aっ！やめてっ！」

大倉が言うてもやめようとせぇへん

渋「何してんねんってっ！！」ﾊﾟｼｯ

大「すばる君…」

『…ｹﾎｯ……なにすんのよ』

渋「何してんねん。」

『見たらわかるやん。』

『邪魔せんとって。』

大「Aっ！俺はずっと邪魔し続ける。」

大「まだ1ヶ月やで？？まだ生きれるんやで？」

渋「そーや。大切な命を無駄にするな。」

渋「治療、頑張ろう…？」

『頑張れ頑張れ言うだけで私のしんどさわからんくせにっ！』

『頑張ってもあと２ヶ月くらいしか生きられへん人の気持ちもわからんくせにっ！』

『こんなしんどい思いするくらいやったら死んだ方がましやっ！！！』

大「そーやで、俺はAのしんどさも気持ちもわからへん。」

大「けどな、ひとつだけ言えることがある。」

大「Aがおらんくなったら、悲しむ人はいっぱいおる。」

大「…やからさ…ｸﾞｽｯ…がんばろ、うよ…」

大「しんどかったら俺に当たってくれていい。」

大「泣きたかったらいつでも泣いてもいい。」

大「俺がいつでもそばにおったるから…な？」

渋「俺もAおらんくなったら泣くわ(笑)」

渋「桜の花見るんやろ？」

『…ｸﾞｽｯ…う、ん…泣』

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