シンデレラ 2 (続)(桃青)

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side.望









" ……小瀧さん！！！ "







リコの部屋の前で、俺を見つけた担当医の
先生が急いで俺に手招きをする。


走って病室に入ると、いつもよりたくさんの
機械と人に囲まれるリコが、俺を見て
うれしそうに口角を上げた。







「……のぞむ、」






望「……っ、リコ、大丈夫か！！？」







大丈夫なわけない、大丈夫なわけないのなんて
良く考えれば分かるんに、もうパニックで。







「……ふたりに、、っ、のぞむと、

ふたりに、してください、、っ、」







リコが泣きながらそう看護師さんに
お願いする。


もちろんです、って皆さんは笑って、
看護師さんはちょっと、って俺の手を引いた。







「……っ、今入れてる薬が、

1時間ほどで切れると思います、それまで、」








望「……はい、もちろん、

しっかり、お別れします」








病室に俺とリコの2人になって、
うるさかった周りが突然静かになる。


リコがふうって深呼吸をして、
口に付いとった酸素マスクをゆっくり外した。







「……のぞむ、あの、、っさ、」







望「……ぅん、」







「……死ぬ前に、どうしても、

言わないといけないこと、ある、」







望「……ん、？」







それだけ言ってまた、リコはゆっくり
深呼吸をする。


部屋の時計をちらりと見て、
彼女はじわりと涙を貯めた。







「……りゅうせいくん、だっけ、」







望「……っ、」






「……、まだ、好き、、？」






望「……うん、好き、」







「……やったら、早く行った方がいい」






望「……なにが、、？」






「……殺されるよ、圭くんに、」







望「……、は、、？」






一瞬ホンマに、時が止まった。

何言っとるのか理解できひんくて、
ぐっとリコとの距離を縮めると、
リコはぽろんと涙をこぼす。






「……今日、圭くんの誕生日なの、

やから、今日、圭くんは死ぬの、

……流星くんを、道連れにして、」







望「……は、！？、、どういうこと、？」






「……っ、わたし、圭くんと昔付き合ってた

だけど、怖くて、別れちゃって、っ、」








望「……怖いって、」






「……圭くん、ね、ユウくんが、大嫌いで、

自分より優秀で、両親からも好かれて、

だから、昔、圭くんがユウくんの
恋人を、殺したことがあるの、」








望「……っ、、は、、！？」

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