第20話 ページ20
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「うぇぇ〜……」
気の所為じゃなかった。
破天荒な彼らに合わせて何度もジェットコースターに乗ったが、大分限界が近いようだ。
私の胃が悲鳴をあげている。
トイレって救いの場なんだな、と初めて思った。
ていうか、デートなのに全然二人きりになれないし、グロッキーだし。
それにつけ加えてレンくんは他の女子と楽しそうにしてるし…。
まぁ、中学の頃から彼はモテてたし、しょうがないか。
「はぁ〜…」
なんだか散々だなぁ、とため息が盛れた。
いやいや、いかんいかん。
まだ時間はあるんだし、できる限り楽しまないと感じ悪い！
そう思い、意気込んでトイレから出る。
彼らが待っている場所に進むと、すぐに姿が見えた。
笑顔で駆け寄ろうとしたが、一人の女の子がレンくんにこう問いかけた。
「ねぇねぇ、Aちゃんとレンって付き合ってんの？」
少し驚いて足を止めてしまった。
すぐ近くとは言っても多少距離はある。
ここからでもはっきりと聞こえる彼女の声に、心の中で声がデカイなと思った。
「え〜、なんで？」
「だって同中なんでしょ？仲良さげだし、いい感じじゃん」
女の子が身を乗り出してそう聞く。
距離近いな、おい。
それがデフォルトなのか。
あれ、前にもそんな人いたような…。
あ、轟くんだ。
って、また轟くん出てきたし。
もう考えないって決めたのに。
「いやぁ、ないない。Aはなんつうか、兄弟みたいなモンだよ」
その声に、私の心臓はきっと一瞬止まっただろう。
急に、視界が真っ白になって動けなくなった。
目を見開いたまま、突っ立って固まっているだけ。
あはは、と楽しそうに笑う声が聞こえた。
私はなんだか、胃ではないところが気持ち悪くなって、ふっと肩の力が抜けて、どうでも良くなって。
気がついたら、電車の中で窓に移る自分をただぼんやりと眺めていた。
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なっつ(プロフ) - めっちゃハマりました〜！何回も読み直してます！続き待ってますね★ (2019年7月12日 8時) (
レス) id: 891cb8f982 (このIDを非表示/違反報告)
ヨシ - 轟君がピュアで可愛すぎる…！いいですね、ピュアろき君！更新楽しみにしてます！ (2019年7月3日 22時) (レス) id: 59138960e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨夜なつ | 作成日時：2019年5月24日 20時
