きもち、わるい ページ14
かひゅ、と空気が逃げる
意味がわからない
抑えられていた手首がじくじくと痛む
あの空間で、何度も何度もころされたけれど、こんな痛みは味わったことは無かった
溢れてしまった涙や鼻水、涎もそのままにじゅくじゅくと音をたてながら元に戻る手首をボーッと見つめた
「きもち、わるい」
呪術師は呪術師であってそれは変わりなかったのだ
一定の距離を保ち2日ほど経ったにも関わらず傷1つ付けられなかったことに少し安心してしまった
あの呪術師たちとは違うと思ってしまったのだ
齢16、外界との関わりを断ちその後1000年ほどたったひとり宿儺さまとの関わりしか無かった私はずいぶんと心に隙間が空いてしまったようだった
「きもちわるい」
呪術師に一瞬でも気を許した自分が
「きもちわるい」
恍惚としながら私を痛めつけるあの呪術師が
「きもちわるい」
押し当てられていた熱を持ったそれの感触が
「きもち、わるい」
宿儺さま以外に汚されてしまったこの身体が
横向けに蹲り瞬きさえも忘れ只管に謝り続けた
あの時と同じように
外の世界なんて出なくても良かった
私はただ宿儺さまと、何千年といたかった
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零(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年10月29日 18時) (
レス) @page16 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
せつな(プロフ) - 面白くてすごく好きです！ (2020年12月7日 0時) (レス) id: 1e50b81d3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れてぃ | 作成日時：2020年11月25日 22時
