むっつりーち。そのじゅうきゅう ページ19
タコのランプを見つめてしばらく
ソファーというものは随分ふわふわで、それに肘掛けが丁度いい枕になる
ジェイドが優しい手つきで髪を梳くのも相まって、睡魔が襲ってきた。ぽたぽたとまぶたが重くなってくるのがわかる
「おや、おねむですか?」
ふふふ、と笑いながら、髪を梳く反対の手でスマホを器用に操作するジェイドの言葉遣いにも反抗できないほど、眠気はすぐそこまで迫っていた
フロイドのいびきと、スマホの控えめなシャッター音、それと遠くから聞こえる足音をBGMに、俺は意識を落とした
意識の浮上と共に目に入るのは談話室のタコのランプ…でもなく、自室の天井…でもない
見知ったブルーで縁取られた顔であった
辺りは薄暗く、月明かりが差し込んでいる
談話室に居たのは昼頃だから…随分寝てしまったようだ
すっかり目が覚めてしまったので起き上がろうとするが、何かがつんっ、と引っかかった
「起きてんの?」
それはジェイドの腕だったが、声をかけてみるも反応無し。可愛いな、なんて思いながらその腕をつまみながらベッドに戻る
ジェイドの腕を広げて、抱きしめられるような形で腕の中に入る
きゅっと縮んで胸にすりよれば、低い体温がじんわりと俺の体を暖めてくれた
目は冴え切ってしまったかと思ったが、彼の匂いと体温で心がゆるゆると溶け、自然と瞼は落ちていった
小さなウツボが寝息を立てた頃
「かわいすぎる…」
隣のウツボは、欲しかったぬいぐるみがもらえたときのように、愛おしげに腕の中のウツボを抱きしめた
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駄作者うゆ*(プロフ) - 好きすぎて何回も読み返してしまいます!更新頑張ってください! (2022年8月25日 0時) (レス) id: 09414cba83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れてぃ | 作成日時:2020年9月26日 0時