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inoo
携帯の着信音で目が覚める。書類の整理中に寝てしまってたようで、床には自分が寝てる間に落としたであろう書類が散乱していた。
「あ〜マジかよ…」
椅子から勢いよく立ち上がり、一呼吸。書類を拾い始める。
薮と光は今はいないから一人でこれを片付けなければいけないのだ。そう考えると自然と気分も下がる。2人は今頃なんの生産性もない任務に就かされているのだろう。
そんなことより俺の仕事を手伝ってほしいのに。
(…甘えすぎかな)
そう思ったとこであることに気づいた。
「俺、電話出たっけ…?」
慌ててスマホを確認すると、画面には不在着信の文字。
「ああ…誰からだろ…えっと…本、部?」
本部…俺らの上司だ。たしか前に「hsj」の新しいメンバーを探してるって言ってたのを聞いた。たぶんそれの呼び出しだろう。電話をかけなおすとすぐに繋がった。
「もしもし、伊野尾ですけど―――」
―――――――
yabu
「ただいまー」
ドアを勢いよく開いて、そのままリビングのソファーに倒れこむ。
任務も終わりやっと家に着いたのは9時だった。
伊野尾は司令塔だから基本外には出ない。だから現場に向かうのは俺と光だ。しかも今回の任務はある政治家の護衛。
普通政治家の護衛ごときに(ごときは失礼だろby光)俺らhsjが動く必要なはない。
それに政治家の個人的なことでhsjを動かすには莫大な金がかかる。要するに今回は、政治家が強がりに俺らは付き合わされたのだ。
全くいい迷惑である。
「疲れたー!光ー!コーヒー!」
続けて光もぶつぶつと文句を言いながら入ってくる。
光「ほんといみわかんねえ…
てか、コーヒーくらい自分で入れろよ!こっちのほうが疲れてるわ!」
…確かに財布と携帯と銃だけの自分に比べて、光はスーパーで買った食材の入った袋を2つもぶら下げていた。
はたから見れば、今の俺はだいぶひどい奴だ。
「悪い悪い(笑)」
ソファーから起き上がると、光を手伝うために台所へ向かった。
光にはいつもいろんなことを任せてるし、今日くらいは俺も手伝わなきゃな…!
光「あー!だめだめ、お前は台所に入るなよ!」
「えっ…」
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作者名:JUMP大好きな白米と猫&いのまる | 作成日時:2017年4月3日 14時