悪魔だ ページ9
カランっと氷の音がする。
周りの音が聞こえなくなるほど自分は動揺しているのだな、と自己分析するA。
そう、我々トランプの休暇の過ごし方は自由だ。
しかし、もし人間界に来たのならその『本当』の姿をバラしてしまってはいけないのである。
Aはしばらく考え込んでいると赤倉が声を出した。
「あぁ、言い忘れていました！私、あのかの有名なフック船長の船で働く船員のアルクと申します！だから私と貴方はお仲間って事なんです！」
伝えるのが遅くなってすみません、そう言って赤倉、ことアルクは言う。
なるほど、そういうことか。
Aはやっと納得し肩の力を抜いた。
その時だった。
「キャァーーー！！！！」
突如カフェに黄色い声が響く。
そしてそれと同時に赤倉が呟いた。
「あと私、ヴィランズの手下のみなさんの大ファン何です」
その言葉を聞いた途端察しがついた。
あぁ、あれほど調べたというのにまたもや失態をしてしまった。
このカフェはあのリクルーター達が立ち振る舞いを行うカフェだったのだ。
「私、これで失礼しますね」
できるだけ早めに退散しようとした時、赤倉に手を掴まれた。
「え〜せっかく同じ立ち位置の人に会えたんですから、もっと私あなたのこと知りたいんですよね〜」
ニヤニヤと嫌味な笑みを浮かべる。
Aは仕方がなく席に座った。
「うわぁ！アップルポイズンさんお写真いいですか！！」
相変わらず赤倉は楽しそうにしている。
Aは下を必死で向いていた。
その時だった、一段と周りの歓声が高くなったような気がした。
「きゃぁ！！ジャックハートさん！！お写真撮ってください！！！」
赤倉のテンションが一段と上がる、とうとう彼が来てしまった。
Aは下を向き顔を必死に隠した。
このまま私に気を止めず過ぎて行ってくれ、そう思いながら
しかし現実はそう上手くいくわけもなく。
「あれ？君は一緒に撮らないの？」
見事に話しかけられてしまった。
Aはできるだけ顔を上げず答えようとした、しかしそこで赤倉が
「あ、鳩山さんも撮ってもらえばいいじゃないですか！」
この女は悪魔だ、そうAは感じた。
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MM - 続きが楽しみです！ (2016年1月5日 16時) (
レス) id: 694d47d3ce (このIDを非表示/違反報告)
アラナ - 話が凄く面白く、長編小説を読んでいるような満足感が１話１話にあって楽しいです。応援しております。 (2015年12月23日 16時) (レス) id: 8e50e677e7 (このIDを非表示/違反報告)
みほ - きゃー//ジャック格好よすぎです！続きが気になる木です！← (2015年12月12日 0時) (レス) id: 1c82bb1eb5 (このIDを非表示/違反報告)
カトレア - 話の続きとっても気になります！ この作品はとても面白いです♪更新頑張ってください！ (2015年12月10日 7時) (レス) id: 14baab2ba3 (このIDを非表示/違反報告)
ココナ - ジャックハート様大好きなのでとても楽しみです！続きも頑張ってください（＾Ｏ＾☆♪ (2015年10月29日 21時) (レス) id: f3f3cd5972 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中原仁 | 作成日時：2015年10月18日 18時
